メーカー別 繊維ニュース

特集 プレミアム・テキスタイル・ジャパン(3)/PTJ19春夏/有力出展者のイチ押しと戦略

2018年05月07日(Mon曜日) 午後3時15分

〈宇仁繊維/高級感をカラフルに〉

 宇仁繊維(大阪市中央区)は開発生地の高級化を進めている。ジャカード、インクジェットプリント、シルク、トリアセテート、オパール、フロッキーなどを充実することで高級・上質ニーズの取り込みを図るとともに、19春夏シーズンのテーマを「彩ふ(いろう)」とし、カラフルな生地を取りそろえる。

 「カラー提案が重要」とし、19春夏のシーズンカラーとされるグリーンのほか、イエロー、パープル、ピンクなど色鮮やかな生地を打ち出す。

 ジャカードは社内で「ゴーゴージャカードプロジェクト」なるプロジェクトチームも立ち上げて生産を大幅に増強し、インクジェットプリントやフロッキー、オパールなど各種加工物も、設備貸与や専有ラインなどで密接に連携する産地企業との取り組みにより開発を加速する。

 同社は継続出展するPTJを「重要な出会いの場」と位置付け、新規顧客開拓を進めてきた。この姿勢は今も変わりがなく、多品種・小ロット・短納期を追求しながら今回展でも新規顧客開拓と既存顧客の深掘りを進める。

〈播/独自トップ糸シリーズ披露〉

 播州織産地の産元商社、播(兵庫県西脇市)は、オリジナルのトップ染め糸「ミックストップ」使いの織物を初披露する。海外向けに設けた二つの生地ブランド、和テイストの「わびさび」、環境配慮素材をそろえた「B+GREEN」、シャトル織機によるセルビッヂ生地シリーズ「MiMi」なども出展し、約150点の先染め織物を提案する。

 ミックストップは、3~4色に染め分けたトップを用い、深みのあるメランジ感を実現した特注糸。綿100%、ナイロン100%、綿・麻、綿・ウール混紡糸の4種類がそろう。色パターンは、グレー、ネービー系を中心に綿で4種、ナイロンで3種、綿麻、綿ウールで各1種の原綿組み合わせを用意。シャツ向けの薄地以外に、ナイロンではパンツやアウター用途へも訴求する。各素材10点程度、合計40点の織物を展示予定。

 わびさびは和紙糸使い、B+GREENでは天然由来染料「ボタニカルダイ」特注色で染めたオーガニックコットン使いが提案の中心。MiMiでは播州産だけでなく他産地の耳付き織物もそろう。

〈カゲヤマ/原点回帰で他にないもの追求〉

 播州織産地の産元商社カゲヤマ(兵庫県西脇市)は、前身のジャパン・クリエーション時代からほぼ全回参加のPTJの常連。改めて“原点回帰”の方向性を打ち出している。

 強みは備蓄販売する企画生地の独自性だが、柄の無難さ、価格面の手頃さ優先の市場動向への対応で、近年は一時は定番的な企画に傾斜した。その反省も踏まえ、原点である「他が決して手掛けない素材」への挑戦を再び鮮明にする。欧州展の最新動向も踏まえた企画力と、吟味した原料の組み合わせによる、「ありそうでない」提案を据える。

 夏向け素材であっても、同柄で綿100%コンパクト糸使い以外に、ドライタッチのウール混の薄地もそろえる原料バリエーションはその一例。カットドビーを駆使したフリンジなど意匠性や表面変化の追求にも、そうした姿勢の一端が見える。

 トレンド対応の早さも特色で、投入2年目に入り、同展でも展示する「ループヤーンメランジボーダー」、なども海外で人気が先行。ここに来て、“一周遅れ”で国内でも引き合いが強まっている。

〈斎藤商店/経強撚シリーズ腰据え訴求〉

 播州織産地の産元商社、斎藤商店(兵庫県西脇市)は今回で春夏展に3年連続3回目の出展となる。初出展以来、強撚糸や合繊長繊維の交織による先染め織物のアウター素材の訴求を続けてきた。

 今回も経糸に強撚糸を配したアウター素材が中心テーマ。仕立て映えするハリコシ感と、ドライで清涼感のあるタッチを追求した快適・軽量性で、メンズ羽織り物向けに提案する。

 経糸バリエーションは綿のほかスパンデックス混や合繊、「テンセル」まで幅広いが、整経時の難度が高いため、同産地でも手掛ける産元商社は珍しい。「独自性の高さで、提案の受けはよく、例年、ピックアップは多いが、素材としての認知にはまだ時間が必要」とみる。新柄も随時加え、腰を据えて定着を狙う。併せて、シャツ地と組み合わせた提案など営業面での新たな提案手法も検討する。

 今回も、スラブ糸使いの表面変化感のあるシャツ地や、ミニマム100メートル、最短1カ月で小ロット短納期対応する経糸共通の先染め織物の規格などと併せて提案する。

〈丸井織物/ポリエステルで麻風合い〉

 丸井織物(石川県中能登町)は13回目の出展となるが、これまでの出展でテキスタイルブランド「ノト・クオリティー」の認知度向上に加え「アパレル・小売りとの交流も深まり、実商売だけでなく協業に結び付いている」とPTJ出展による成果に手応えを示す。

 19春夏に向けたイチ押しはポリエステル100%によるドビーオックスとチノクロス。ドビーオックスは使い込んだ古着のような麻の風合いを表現する。洗濯縮み、シワもなく「扱いやすい麻」としてジャケット、パンツ、シャツ向けに訴求する。チノクロスは目付が1平方メートル当たり300㌘と「ほど良い肉感」。部屋干しで乾き、膝抜けもしにくい「オールシーズン素材」として好評なことからテキスタイルモールでも販売を開始する。

 ブースではテキスタイルの使い勝手が伝わる体験ツールを用意。来場者は機能性などを実体験できるよう工夫した。今回展はテキスタイルメーカーとしての原点に立ち返り、縫製品サンプルは展示せず「テキスタイルに込めた思い、ストーリー、技術背景を来場者に伝える」考えだ。

〈第一織物/ナチュラル感ある高密度〉

 第一織物(福井県坂井市)は4回目の出展となるが、毎回新規顧客の開拓に結び付けている。特にカラーで在庫する生地の販売が好評で、この販売は増加傾向にある。

 19春夏向けのイチ押し素材はポリエステル100%による平織りの2タイプ。その一つはポリエステル100%使いでありながら麻のような見た目と風合いを持ち、見た時の印象よりも着用した際に軽さを感じる素材だ。

 もう一つはシャープさとコンパクト感を兼ね備えた。製品の仕立て映えに優れ、しかもナチュラルな表情感もあり、カジュアル用途にも使えるという。

 今回のPTJでは「ファッションテキスタイルメーカーとして、カラー提案から製品提案までを意識しながら、新規顧客の開拓に取り組む」。

 同社は創業70年の歴史を持ち、これまで培った製織技術を駆使し、美しさと感性を合わせ持った素材の作り込みに定評がある。「ハイテク織機だが、手織りのような感覚で生産する。これが当社の高密度織物の固有技術」とする。

〈サンコロナ小田/PVの良い流れ生かす〉

 サンコロナ小田(大阪市中央区)はPTJ出展を通じて透け感、軽量、光沢感といった服地トレンドも追い風にファッション分野の開拓を加速する。

 2月にパリで開催された「プルミエール・ヴィジョン(PV)・ファブリック19春夏」では、来場バイヤー数が254件と過去最高を大きく更新、全スタッフが休む間もなく対応に追われた。背景には、光沢感や透明感といったトレンドの風を受けてトレンドコーナーやインデックスコーナーに同社生地が数多く陳列されたことや、前回までのPV提案の成果として「プラダ」で大口採用されたことが口コミで広がったことなどがある。

 国内市場に向けてもこの勢いを生かす。見せ方として前回展に引き続きこだわるのは、製品を駆使して「生地の使い方」を訴求すること。製品制作に際しては著名な若手デザイナーらとコラボし、完成度の高いものを作り上げた。

 同社の販路はブライダルとインテリアが主でファションは少ない。PTJをその開拓の場として位置付け、提案に力を入れる。

〈滋賀麻工業/緯糸にヘンプやシルク〉

 春夏展に絞ってPTJに継続出展する滋賀麻工業(滋賀県愛荘町)は今回、緯糸にヘンプやウオッシャブルシルクを用いた新作生地を提案する。

 リネンやラミーを得意とする同社だが、同じ麻でもヘンプを本格的に採用するのは初めて。「リネンとラミーの中間のような風合い」で新規採用を狙う。経糸にリネンや綿、緯糸にヘンプを配したシリーズとして7~8マークを展示提案する。

 ウオッシャブルシルクの提案も今回が初。経糸ラミー、緯糸シルク、経糸リネン、緯糸シルクの2パターンを基本に、シルク低混率で価格を抑えたバージョンも開発した。

 そのほか、カラミ織りのボーダー、中白染めのデニム調リネン100%、グラデーションプリントなどの新作を取りそろえ、継続品と併せて拡販を目指す。

 従来の出展では毎回、「何らかの成果がある」。麻を軸に天然繊維にこだわった独自開発生地が同社の特徴だが、ナチュラル系ブランドが台頭してきていることもあり販売は堅調。今回展でも新規獲得と既存顧客の深耕を図る。

〈大長/「近江晒」のバリエーション〉

 湖東産地の整理加工場、大長(滋賀県東近江市)は今回のPTJで、生機の段階で生地をもみ込むことで自然なシワ感を付与する独自加工「近江晒」の多様性を訴求する。天然繊維だけでなく化合繊複合も充実し、「素材の違いによる加工の見え方の違い」を提案する。

 PTJ出展は今回が2回目。初参加だった前回展では表面変化トレンドの中で同社の各種生地加工が来場バイヤーの関心を引いた。中でも好評だったのが近江晒で、今回展でも同加工を提案の主軸に据える。

 同商品はこれまで麻100%、綿100%への加工がメインだったが、ナイロン、ウオッシャブルレーヨン、キュプラ繊維などとの複合に力を入れるとともに、同じ加工でも下地が異なれば表情や質感が大きく変わるという点を訴求する。

 受託型の整理加工場として「国内向けはごく小規模なデザイナーブランドなどを除いて」自販は行わないが、PTJを通じてアパレルなどに加工技術を見てもらうことで「日本でモノ作りするヒントになれば」と話す。

〈麻絲商会/琵琶湖のイメージを訴求〉

 湖東産地の産元商社、麻絲商会(滋賀県東近江市)は今回がPTJ3回目。小口が多いとはいえ新規顧客の獲得にも成功している。今回は「麻ストレッチ」「ル・ポワン染め」「水撚り」「デニム調麻」「麻の高密度」という五つの切り口を用意する。

 同社は以前の「ジャパン・クリエーション」に組合ブースで数回出展していた。その後は個展に切り替え、来場者が大挙するなど「大成功」を収めた。10年間個展を続けた後、しばらくは展示会提案を休止していたが、一昨年からPTJに出展し、改めて新規顧客開拓に力を入れている。

 個展開催で学んだのは、「力が入っているということを見せつける」こと。既存品ばかりでは顧客の関心を引くことはできないため、常に新作生地や新たな切り口を用意する。今回の五つの切り口もその一環だ。

 商品提案だけでなく、「琵琶湖」のイメージも訴求する。生産者表示やストーリー性の付与が盛んになる中、「琵琶湖のほとりで作っています」というクリーンなイメージをアピールし、訴求力向上を試みる。

〈コヤマインターナショナル/綿・和紙複合で新作〉

 コヤマインターナショナル(浜松市)のPTJ出展は今回が3回目。これまでの出展で「リネン=コヤマという認知度は高まってきた」と拡販への手応えを得ており、今回展でもリネン生地を多彩に披露する。加えて目玉の新作として投入するのが綿・和紙糸複合のシリーズ。

 静かなブームとなっている和紙の中で同社が選定したのは備後撚糸(広島県福山市)の「備和(びんわ)」。軽量、通気性、少ない毛羽、吸水性、エコロジー性に優れる同糸と綿との複合を進めた。19春夏向けにはフランネル、ガーゼ、グログランの3タイプを用意する。

 製織は大阪南部産地で行い、染色加工も国内染工場の“純国産”。タグも含めて和のイメージを訴求し、国内に限らず海外向けでも拡販を狙う。18春夏向けでも試験的に投入したが、欧州や中国、米国市場でも好評を得ているという。今回は価格面も考慮して綿複合としたが、今後はリネン・和紙の開発も進める。

 PTJでは国内アパレルだけでなく海外バイヤーとの出会いにも期待する。

〈森菊/4部署で多重ガーゼ提案〉

 三河産地の産元、森菊(愛知県蒲郡市)は、天然繊維を中心に多重ガーゼや、オーガニックコットン、リネンなどを使った生地を展示し、差別化商品として提案する。

 多重ガーゼは3年ほど前から本格的に展示を始め、“多重ガーゼイコール森菊”というイメージの定着を図っている。今展は同社のテキスタイル第1部、第2部、ライフスタイル部、リビング部の4部署がさまざまなアイテムを訴求。2~6重までのガーゼを展示し、ナイティー関係の衣料品やケット、ベビー用品などとしてアピールする。

 オーガニックコットンは異素材と組み合わせて、柄物や無地で展開。ほかにもリサイクルポリエステルを使った生地もそろえ、エコの打ち出しを強める。今後もエコ商品の提案に力を入れる。

 店頭ではリネン関係の販売が好調なため、リネン100%使いや、経糸にリネン、緯糸に和紙を使った生地などを出品する。経糸にリネンを使った織物は製織が難しいが、同社は確かな技術力を持つ協力工場を活用してモノ作りを行う。

〈ササキセルム/機能素材を充実〉

 ボトムやスーツ素材の生産を得意とするササキセルム(愛知県一宮市)は、さまざまな機能を充実させた生地を中心に、多彩な商品を提案する。今展が2回目の出展で、自社の強みや特徴をアピールすることに力を入れる。

 リネン使いの生地は、吸水速乾の機能を持つポリエステル機能糸などを組み合わせ、ドライタッチでシャリ感があり、着心地の良さを追求した。シックなカラーにブルー系を追加し、11色を備蓄しており、別注カラーにも対応する。天然繊維に合繊を複合させることで価格を抑えた。

 ポリエステル・レーヨン混の生地は2ウエーのストレッチ、接触冷感といった機能に加えて、シボ感で表面変化を表した。糸からのモノ作りにこだわり、コンバーター機能を生かし紡績、撚糸、織布、染色整理の各生産工程を徹底管理。高品質な差別化素材として訴求する。

 同社は年間400マーク以上を備蓄するリスク力に加え、生産では尾州のみではなく北陸などの他産地や中国、台湾、韓国といった海外でのモノ作りを強みとする。

〈山﨑テキスタイル/強撚のバリエーション〉

 細番手や強撚、高密度織物を販売する山﨑テキスタイル(浜松市)は、強撚ガスボイル糸のバリエーションを訴求する。100双、80双を使ったレディース向けに加えて、60双を展開し、メンズ向けの提案に力を入れる。

 経糸は60双のガスボイル糸で、緯糸に麻、綿・麻混の糸を使ったり、加工で変化を持たせたりして、多彩な生地を提案。メンズ向けでフルアイテムの製品に対応できる生地20マークをそろえる。60双はスーピマ綿を使い、原料にもこだわった。

 染工場と連携した商品もアピールする。今展は産地として訴求するため、浜松市の染工場に限った。原料や糸からこだわった独自素材に、日本形染や鈴木晒整理、東海染工浜松事業所が持つ加工を組み合わせた。

 日本形染とは細番の麻混素材にリップル加工で表面変化を施した生地を訴求。鈴木晒整理とは防シワ加工「クリーズケア」や複数の機能を付与する多機能加工、東海染工浜松事業所とは天然繊維を合繊タッチにする「現代加工」を施した生地を展示する。

〈鈴木晒整理/新加工含め多彩な機能〉

 染色整理加工の鈴木晒整理(浜松市)は、新加工の「肌面さらっと」、「アレルアタック」に加えて、顧客から好評を得ている防シワ加工「クリーズケア」を改めて訴求する。

 肌面さらっとは生地の凹凸の凸部分に特殊さらっと加工を施し、凹部分に吸水の機能を持たせた。肌に接触する部分は常にさらっとした状態が保たれるため、夏場でも快適な着心地を実感できる。

 アレルアタックは表面に花粉やハウスダストなどが付着すると、体内に入ってもアレルギー反応が起こらない性質に変える。現在は花粉、ハウスダストに対応しており、今後はこの二つの加工にプラスし、インフルエンザウイルスにも対応できるよう開発を進める。

 クリーズケアはアイロンの手間が少なくなるイージーケア、洗濯時のシワ、縮みを抑制するW&W性や防縮性、着用時のシワの回復性、速乾性といった機能を備える。

 今展ではカジュアル、アウトドア、エレガントの3シーンで、それぞれに合った加工をアピール。複数の機能を併せる多機能加工も提案する。

〈オフィスくに/リネン100%の天然染め〉

 尾州産地のオフィスくに(愛知県一宮市)は2002年の設立以来、ナチュラルな天然素材100%にこだわり続け、その特徴を生かしたテキスタイル提案するのを強みとする。加工でも「生地は動くものだ」(佐々昭一社長)とし、あえてゆがみを押さえることは一切しないと言う。

 オフィスくにが今回展で発表するのが麻のバリエーションだ。中でも代表的なのがリネン100%の天然染め。天然由来の優しい色合いを平織りのグレンチェックで表現した。種類は、墨、泥、藍で染め上げた。他にはラミー100%使いと、新たに加えたヘンプ100%のドビークロスも訴求する。エコ素材でもあるヘンプのハードなタッチと素朴な雰囲気をアウター用途で提案する。異素材では和紙100%使いも展示する。ブースには、いずれも各素材感の良さをアピールするため最終製品(ジャケット、シャツ、パンツ)25点をそろえる。

 同社の主な販売先はセレクトショップを顧客とするアパレル。売上高構成は国内60%、海外(欧州)40%。欧州向けは10年前から取り組んでいる。

〈古橋織布/多彩な高密度織物訴求〉

 シャトル織機の風合いを生かした織物を製造する古橋織布(浜松市)は、高密度織物で先染めやオーガニックコットンを使った生地を展示するほか、和紙を使った平織りも提案する。

 先染めは80双のパラシュートクロスで展開する。これまでは後染めだったが、糸染めにすることで、手触りや風合いをより高めた。緯糸にボイル糸を使い、表面に生地のシボ感を表現。緯糸にトップ糸を配した織物はメランジ調が特徴。パンツ地やジャケット地向けに訴求する。

 オーガニックコットン100%使いのタイプライタークロスは、ボタニカルダイでナチュラルな色彩を表した。ブドウ、緑茶、ブルーベリーで染めた3色をそろえ、エコな商品として訴求。シャツ地やワンピース地で展開する。

 和紙使いの生地は以前生産していたものを復刻した。耐水性があるマニラ麻を原料にした和紙を使用することで、水洗いが可能。独特のハリ感や光沢感があり、ジャケット地などの衣料に加えて、帽子やバッグといった小物向けにもアピールする。

〈福田織物/麻素材の交織織物

 福田織物(静岡県掛川市)は、差異化した提案力を発信する場として天龍社織物産地では唯一、毎回出展する。これまで極細番手の綿素材や同産地の特色でもある別珍やコーデュロイの特徴を生かした“進化系コーデュロイ”「BECCO(ベコ)」を訴求してきた。

 今回展では、その綿素材中心から新たに麻を加えたドビー平織交織織物を提案する。主に経糸に麻を使用するが、その種類はしなやかさのあるリネンと日本古来から使用されてきた堅めのヘンプの2点の麻を採用している。ナチュラルなストレッチ性も持たせたほか、加工では、リップル加工であえてシワ感を施した。

 綿100%では、経糸、緯糸に強撚糸を用いたボイルを訴求する。撚り数が1300回以上の糸を使用。シャリ感やさらりとした触感だけでなく、速乾性などの機能性も付与した。

 得意とする綿の細番手素材はいずれも120番手以上。軽く、薄く、さらに高密度で織りあげるブロード、ローンなどはシルキーな光沢感が特徴だ。織り柄ではギンガムもそろえた。