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日羽協/グルーダウンで注意喚起/羽毛の安全試験の確立へ

2018年05月17日(Thu曜日) 午後3時25分

 日本羽毛製品協同組合(河田敏勝理事長、日羽協)はこのほど、大量に薬剤を用いた羽毛“グルーダウン”について、「安全性の観点から使用を認めない」とし、組合員・賛助会員に注意を喚起した。

 羽毛原料価格の高騰に伴い、昨年以降、グルーダウンが混在したダウンジャケットや羽毛布団などの製品が世界中で急速に出回っているという。グルーダウンを使うことで、ダウン率やかさ高、清浄度など各種品質試験を一時的に擦り抜けられ、相場より安い価格で製品を提供できるため。

 安全性の高い薬剤を適量使用する分には問題ない。しかし、できる限り安価な羽毛を作る目的で安全性を考慮しない薬剤が開発され、常識外に大量の薬剤が用いられるようになってきた。こうした羽毛製品は、既に中国で健康被害を引き起こし、ダウンジャケットでは欧州の安全基準の100倍の環境ホルモンが検出されたとの報告もある。

 特に問題なのは、素洗だけした不潔な羽毛に薬剤を大量に使用し粘着性を持たせて、ファイバーやほこりなどを付着させた羽毛。精製処理せずに製品化され、その製品の使用中に剥がれたほこりとともに、薬剤やバクテリア、カビ類が人体に取り込まれ健康被害が出る恐れがある。

 日本ではまだグルーダウン使いの羽毛製品は確認されていないが、知らずに巻き込まれないとも限らない。そこで日羽協はグルーダウンの使用を認めず、これが混在した羽毛を充填(じゅうてん)した製品には品質推奨ラベル「ゴールドラベル」の使用も認めない。同時に、グルーダウンは現在の物性的な品質試験を擦り抜けられるように加工されていることから、早急に羽毛の安全性を試験する手法の検討・確立に取り組む。

 6月にエストニアで開かれる「IDFB(国際羽毛協会)総会」や、9月に京都で開催する「日本・中国・台湾 三方羽毛会議」でも対策を協議する。