メーカー別 繊維ニュース

上質・高級ニット特集(6)/素材メーカー/独自原料でオンリーワン追求

2018年05月31日(Thu曜日) 午前11時33分

〈製品ブランド「mocT」/新内外綿〉

 新内外綿は創業以来初のニット製品ブランド「モクティ(mocT)」をスタートした。開発から半世紀以上経て今も人気の根強いグレー杢(もく)糸「GR7」を素材として紡績から縫製まで全て国内で行う。

 18春夏商品は全てメンズで、グレー杢綿糸100%が中心。Tシャツ、パーカ、スエットパンツなど33品番を展開する。全国のビームスの12店舗に加えインターネットショップでも販売し20年には小売りベースで2億円を目指す。欧米での販売も計画する。フランス・パリの日本製品専門店で販売する。

 今年で設立70周年を迎える同社は1967年に日本で初めてグレーの杢糸を開発した草分けで、今なお杢糸での知名度は高い。今回の製品ブランド名はその杢糸の基幹ブランド「MOKUTY(モクティ)」に因んだ。

 糸には新内外綿の杢糸の元祖でこれまで最も販売実績があるGR7を使用する。糸のロゴマークも新たに作ってブランディングし、紡績ならではのストーリー性のあるモノ作りをアピールする。

 山田光浩製品部長によるとGR7は「真面目さと清潔感のある奇麗な杢」と言う。子会社の紡績工場、ナイガイテキスタイル(岐阜県海津市)で生産する。生地は和歌山をはじめとする国内繊維産地のニッターで編み立て、縫製も国内で行う。

 Tシャツが3900円、つり裏毛のトレーナーが9800円、ジップパーカが1万5千円。

〈新たな分野への販売強化/シキボウ〉

 シキボウのニット素材の強みは原料・原糸、編み組織、後加工での差別化にある。これまで紳士向けのOEMを主力としてきたが今期はレディースやスポーツ・介護ユニフォーム分野でのシェア拡大を目指す。

 新分野へ進出する背景には主力の紳士向けニット衣料の市況が明るくないことがある。吉原朋宏ニット製品課長は「依然としてメンズニットの市況が厳しい」とし、「(業績を拡大するために)これまでの顧客のレディース分野の開拓や新たな取引先の開拓が欠かせない」と話す。

 前期はレディース向けでカタログ通信販売会社との取り組みを始め順調に売り上げを伸ばした。2年目も引き続き拡大基調にある。特に化粧品通販に美白や保湿成分を加工したニット製品を提案し、化粧品との相乗効果で売り上げが拡大しているもよう。

 スポーツや介護分野は今期から提案を始める。ベトナム縫製によるコストメリットと国内での高次機能加工を組み合わせ提案する。

 ニット製品課の2018年3月期業績は売上高が前期比10%増、営業利益は改善した。売り上げはレディース分野の開拓が進んだことによる。利益面は売り上げが拡大したことと、17年4月に、これまで東京と大阪にあったニット製品課を一つの組織に統合し組織運営を効率化したことが寄与した。

 春夏では調温素材「テンプ―C」、秋冬では柔らかな風合いを演出するバルキー性の高い綿素材「ウインターコットン」の動きが活発だった。