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東洋紡STCのスポーツ/開発、自家工場を強みに/高密度織物の海外生産も検討

2018年07月31日(Tue曜日) 午後3時52分

 東洋紡STCのスポーツアパレル事業部は機能素材を中心とした素材開発力とインドネシアなどにある自家工場を強みに有力スポーツメーカーとの取り組みを一段と強める。住田光部長は「長繊維と短繊維の両方を持っていることが東洋紡の素材開発の強み。海外の自家工場についても設備投資を行い、効率化を進める」と話す。

 同部の2018年度第1四半期(4~6月)商況は売上高が堅調に推移した。特に織物は合繊高密度品を中心に絶好調。ゴルフウエアも国内の有力スポーツメーカーとの取り組みが深まり、ブランド横断の素材企画に採用されるなど成果が上がる。

 アスレチック分野は一部取引先が海外調達に切り替えたことによる失注があったものの、“着るエアコン”繊維「ウェアコン」など新規提案していた機能素材の採用が本格化するなど好材料も出てきた。ニットシャツは、大手紳士服量販店などへの販売が拡大。実店舗だけでなくネット通販の増加も追い風となっているようだ。学販体育は流通在庫の調整からやや受注に勢いがない。

 一方、スポーツアパレル事業部全体では、売上高の増加ほど利益が増加していないことへの対応が課題となる。原材料価格の上昇、営業経費の増加、一部在庫の評価損計上などが要因。

 こうした中、今後に関して「引き続き有力取引先との関係を強め、素材開発力と自家工場の強みを発揮していく」ことを基本戦略に掲げる。インドネシア縫製子会社のSTGガーメントで自動化投資を積極的に進め、生産効率化に取り組む。ニットシャツの応用で学生服分野への参入を強める。

 合繊高密度織物は国内の織布スペースが限界に達し、納期対応などで問題も生じつつあることから一部品番に関しては海外生産の活用を検討する。この点に関して住田部長は「『シルファイン』のブランド価値を損なわないようにきちんとした技術導入と品質管理による海外生産の方法を最重視する」との考えを強調した。