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アパレルの「プレミアムサマーバザール」/対応ブランドは効果出る/ECとの相乗効果も

2018年08月15日(Wed曜日) 午前11時8分

 「何もしなかったら、もっとひどかった」。7月27日から全国141店舗の百貨店で催された「プレミアムサマーバザール(PSB)」。日本アパレル・ファッション産業協会(JAFIC)、日本百貨店協会が企画し、夏のセールが収束する7月中旬以降に、盛夏物のセールで購買のもう一つの山場を作るのが目的だった。猛暑、西日本豪雨、さらに台風というトリプルパンチの中で、アパレル側にはポジティブな評価が多く、一定の販売効果はあったようだが。(鈴木康弘)

 「7月27日は客数が増えた印象。天候の影響がなければもっと伸ばせたのではないか」(レナウン)。29日未明に三重県伊勢市に上陸して西に進んだ台風12号。関東には28日から影響を与え、PSBは出鼻をくじかれた形でスタートした。それでも「土日に台風の影響はあったが、一定の成果を上げられた」(三陽商会婦人服「マッキントッシュ フィロソフィー」)と、セール開始3日間で前年比10%売り上げを伸ばしたブランドもある。

 東京スタイルは7月27日~8月5日の10日間で、既存店売上高が19・4%増、サンエー・インターナショナルは8・4%増と前年をクリアした。

 ヒロココシノインターナショナルの「ヒロコビス」もこの10日間は好調だった。PSB対応として、6月投入盛夏商材を値下げしただけでなく、新規プロパー商材として10型投入。「初秋感覚の比較的リーズナブルな単品アイテム」と言う。

 顧客に訴求するため、PSB用のポストカードを用意し、電話アプローチも実施したことで集客効果があった。「顧客からもジャストで着用できる夏物が値下げになったことは好評だった」。この結果、7月の5日間で前年を51%上回り、8月に入っても2桁%の伸長推移。オンワード樫山も「従来、夏物在庫は品薄になっていたが、顧客の需要に対応した商品を提供できた」と言う。

 一方、この間の電子商取引(EC)はどうだったか。ワールドは「ほぼ前年並み」、オンワード樫山は「特に変動はない」、イトキンは「前週比で3割程度の押し上げ効果があった」、レナウンは「PSBに合わせて再値下げを行い、ECは好調。7月27~31日は前年の2倍になった」。

 三陽商会はサンヨーメンバーシップの対象店舗で7月26日~8月6日の期間に買い物した人に通常プラス5%のポイントを付与したこともあり、自社公式サイトの売り上げが2倍以上に伸び、二つ目の山を作った。TSIホールディングスは「期間に合わせてマークダウンを増やしたブランドは伸び率が増えた」と語る。

 消費者への浸透が弱かったことなど課題は残るが、PSB対応を行ったブランドは一定の成果を得て、ECも相乗効果を上げたとみられる。JAFICはPSBについて会員(参加約50社)にアンケートし31日に総括する予定。何が課題か、1月も行うのか、などを論議する。