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トンボ/“戦わずして勝てる”を増やす/3期連続で過去最高売上高へ

2018年09月18日(Tue曜日) 午前11時44分

 学生服製造大手のトンボ(岡山市)は2018年6月期、学生服や学販スポーツの販売が堅調だったことで売上高が17年6月期の273億円を上回り、3期連続で過去最高になりそうだ。少子化やモデルチェンジ(MC)校が年々減少する中、近藤知之社長は「厳しい状況の中で健闘した」と話すとともに、同業他社との競合で「戦わずして勝てる部分を増やしていきたい」と語った。

 売上高は過去最高になる見通しの一方で、経常利益はトンボ倉吉工房スポーツ館(鳥取県倉吉市)の新設や、在庫の適正化を進めたことで減益になりそうだ。減益の見通しだが、学販スポーツの新規校獲得が過去最高になるなど「まずまずの結果」(近藤社長)であり、「決算の中身を良くする」ことで財務体質の強化ができた。

 東京支社(東京都台東区)を7月に本社化し、岡山と東京の両本社制を開始した。首都圏の学校では依然として私学を中心に制服MCが活発で「都市部を固めないと今の事業展開では勝てない」との見方から、東京での販売と企画の機能を一段と強化。関東市場での売り上げを5年後には100億円超を目指す。

 来入学商戦は全体で前年並みのMC校があり、獲得率としては前年並みで推移。スポーツも既に100校ほど新規採用校を獲得し、これから採用がさらに本格化する。

 市場での競合が激しさを増す中、他社があまり踏み入れていない分野での優位性を高める。昇華転写プリントではスポーツだけでなく、チアユニフォームや部活動など新たな市場開拓につなげ、設備投資も視野に入れる。

 ニット化では来入学商戦向けに耐久性や抗ピリング性などのニット特有の弱点を克服した新ニット素材「ミラクルニット」を開発。今後はボトムに採用した場合の物性も研究しながら、「避けては通れない」ニット化の流れの中で優位性を発揮する。

 さらに「学校体育着プリントデザインコンクール」や、11月29日の「いい服の日」にちなんだ「アイデア・デザインコンクール」などのイベントを通じて、学校や生徒への認知度向上も強める。