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モリリンベトナム/年内に原糸の現地調達開始/縫製品の内販にも意欲

2018年09月18日(Tue曜日) 午前11時49分

 モリリンのベトナム法人、モリリンベトナムでは、基幹事業のミシン糸販売が拡大している。年内には同糸の現地調達先を開拓してコストメリットと納期短縮を実現するとともに、品種拡大も図って顧客ニーズを取り込む。縫製品OEM/ODM事業はグループ間連携によって糸から縫製までの一貫体制を構築し、ASEAN域内向け販売も含めて事業拡大を目指す。

 同社は2011年に駐在員事務所を法人化したもので、ホーチミンとハノイに事務所を置く。ミシン糸の同国向け販売からスタートし、設立2年後には縫製品ODM/ODM事業も追加した。

 ミシン糸販売は、モリリンの中国紡績工場から原糸を仕入れてベトナムの協力工場で染めと巻きを行い、「ダイヤフェザー」ブランドとして内販するという事業。まずは日系の縫製工場で順調に採用が進み、その後、欧米系工場向けも増え、現在の比率は半々になっている。17年12月期の同事業は期初計画を上方修正するなど好調に推移した。日本の大手SPA向けが好業績に寄与したという。

 同事業では今後、原糸の現地調達先を開拓する。協力先の選定を既に進めており、年内にはスタートする計画。それにより短納期化とコスト低減を実現するほか、欧州とのEVFTA(EU・ベトナム自由貿易協定)を活用した欧州向け輸出拡大にも臨む。

 ミシン糸は現在2品番の展開。日本本社では6~7品番を展開していることから、「まずは日本の水準に追い付くこと」(山根大輔社長)を目標に品種拡大を進める。

 縫製品OEM/ODM事業も、今年上半期が前年同期比30%増となるなど好調な推移を見せる。レディースのカットソーやセーターを日本のSPAや量販店向けに納める事業で、6~7軒の現地工場と協力関係にある。今後は糸を軸とした素材開発と提案を強めて、「日本の市場ニーズに応える」。例えば、モリリンタイランドの開発生地をベトナムで縫製して日本市場に納めるという取り組みをこれまでも進めてきたが、今後も同様の流れを強めて事業拡大を図る。

 軸となる糸の一つは、ベトナムで紡績するオリジナルの吸汗速乾糸「ミリオンドライ」で、これを使ったカットソーを増やす構想。糸、編み・染め、縫製の一貫体制を構築していく。

 モリリンタイランド、モリリンインドネシアとの3者連携にも力を入れる。今年から3者会議を不定期で実施。それぞれの強み、弱みを確認し合い、新たな販路を探すという取り組みで、まずはASEAN域内への縫製品販売を「3者連携による主体的で新しい事業」と位置付け、近い将来の事業化を目指す。