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宇仁繊維/トレンド変化の潮目捉える/輸出拡大、人材強化にも力

2018年09月20日(Thu曜日) 午前11時15分

 宇仁繊維(大阪市中央区)の宇仁龍一社長は、創業20期目となる今期(2019年8月期)を「事業環境は非常に厳しい」と読み、その上でトレンド変化への対応や人材強化、輸出拡大などを推進することでさらなる業績拡大に臨む考えを示す。

 前期は微増収を果たしたものの伸び率は大幅に鈍化した。国内アパレル市況の低迷がその背景だったが、その流れは今期も続くとみる。ただ、SPAやセレクトショップ向けは前期も好調だったため、今期も引き続き同販路の開拓に力を注ぐ。同時に、「ファッショントレンドの大きな変化が今期中にも起きるのではないか」とし、備蓄力や商品バリエーションを強みにその対応を強めることで拡販を狙う。

 前期は輸出事業も微減とやや低調だったが、今期は反転を期す。その原動力と位置付けるのは人材。例えば、法人から代理店契約への切り替えを実行するなど事業構造の変革を進める中国市場向け生地販売では、中国事業に精通するベテランスタッフの登用を推進中。その他事業でも「全ては人」との観点から人材の採用、育成、登用に力を入れる。

 この他、16年から推進する「深掘り36ブランド推進委員会」で大手アパレルとの取引拡大を狙うとともに、開発生地の高級化と産地の維持存続に貢献することを目的とする「ゴーゴージャカードプロジェクト」によるジャカード織物の大幅増強やインクジェットプリントの開発強化などに取り組み、業績拡大につなげる。

〈8月期は微増収増益/19期連続増収も伸び率鈍化〉

 宇仁繊維の18年8月期単体業績は、売上高が75億円(前期比0・4%増)で創業以来の19期連続増収を果たした。精査中ながら増益も確実な情勢。

 例年と比べて伸び率は大きく鈍化したものの、連続増収記録は死守した。無地・レースが3%減少したが、プリントが3%増加した。輸出売上高は欧米、中国、アジア向けトータル13億円となり0・2%減だった。

 増益には各種コスト削減運動の成果や、インクジェットプリントやジャカードなど「開発生地の高級化」が寄与した。

 子会社は、宇仁テキスタイルが売り上げ11億円で増収増益、丸増が売り上げ4億円で増収増益、ウインザーが売り上げ2億円で増収も赤字を残し、オザキプリーツが大幅増収、利益横ばい、宇仁繊維ファッションが増収、黒字浮上となった。

 20期目となる今期は単体売上高で79億円(5%増)を目指す。