香港製造各社/貿易戦で東南ア工場の受注拡大

2018年09月27日(Thu曜日) 午後4時26分

 米中貿易摩擦の過熱を受け、東南アジアに工場を構える香港の製造業の受注が拡大している。米国の対中制裁関税を警戒し、バイヤーが発注先を中国本土から東南アジアにシフトする動きを強めていることが背景にある。「大公報」が伝えた。

 非皮革製バッグのOEMを手掛ける香港の華新手袋国際では、北米企業からカンボジア工場への注文の相談が相次いでいる。カンボジア工場が同社の生産能力に占める比率は約7割。旺盛な需要に対応するため、同比率の85~90%への引き上げを計画する。

 香港上場で製帽大手の飛達帽業控股(メインランド・ヘッドウエア)でも、米国の取引先からバングラデシュ工場での生産依頼が相次いでいる。顔宝鈴(ポーリン・ガン)副会長は、貿易摩擦の影響は限定的とみているが、「本土に生産拠点を構える同業者の多くが厳しい局面を迎えている」と指摘した。

 繊維中国大手の天虹紡織集団(テクスホン)の洪天祝主席は、コスト高などを嫌って本土から海外に工場を移転するという本土企業の従来の流れが貿易摩擦によってさらに加速するとみている。

 中小企業で構成する業界団体、香港中小型企業総商会が実施した調査では、香港企業の4割近くが「取引先が米国の対中制裁関税を警戒して注文を取り消したり、配送を延期したりしたことがある」と回答したことが分かった。

 同商会の巣国明(ジョー・チャウ)会長は「中小企業が新たな取引先を獲得できるように、香港貿易発展局(HKTDC)は展示会の出展費用を引き下げるなどして支援していくべきだ」と呼び掛けた。

〔NNA〕