メーカー別 繊維ニュース

村田機械「ボルテックス」/世界の素材ブランドと協業/25年に年産千台体制へ

2018年10月03日(Wed曜日) 午前11時10分

 【上海支局】村田機械は「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2018秋」で、世界の素材ブランドと協業し、渦流紡績機「ボルテックス」の特徴を紹介した。

 ボルテックスはまずレーヨンで導入が進んだが、近年はポリエステルや綿などさまざまな素材に広がっている。ブースではUNIFIの再生ポリエステル「リプリーブ」、プロニームの高吸水加工素材「クールイン」、UMORFILのアミノ酸繊維「UMORFIL」、カネカのモダクリル繊維「プロテックス」、レンチングの難燃レーヨン、「スーピマ」綿、シルク100%の絹紡糸、ポリエステル長繊維×「テンセル」のコアヤーンなどの製品をそろえ、幅広い素材に対応するボルテックスの特徴を訴求した。省人化の視点では、ツルッツラーとの協業で練篠を通常の3パスから1パスに短縮して生産した製品も紹介した。

 ボルテックスはリング紡やオープンエンドにはない特徴を出せる機械として世界各地で導入が進んでいる。市場や素材の広がりを背景に販売台数は順調に拡大を続け、現在は月平均35台(リング紡換算で年間約80万錘規模)を販売する。

 近年はインド、バングラデシュ、トルコなど中国以外での伸びが大きい。2年前は全体の約70%を中国が占めたが、中国を維持しながら他の地域での販売が進んだため、昨年は中国が50%になった。トルコはレーヨン、バングラデシュはポリエステル・綿混を中心に導入が進む。かつてはレーヨンでの導入が90%を占めたが、現在は70%になっている。さまざまな素材の糸が生産できることが認知されたことが背景で、繊維市場全体の構成比から見てレーヨン以外での販売拡大余地は大きいとみている。

 各地で繊維産業の人手不足が顕在化する中、1台で粗紡・精紡・巻き返しができる特徴も改めて注目されており、今後は省人化が可能な機械としての訴求も強める。

 今後のさらなる拡販に向け、生産体制を整える。ボトルネック解消のために建設した加賀工場(石川県加賀市)内の新生産棟もその一環で、今後生産ライン全体を見直していき、25年には年産千台体制を目指す。