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特集 ITMAアジア+CITME2018(1)/アジアから新たな潮流発信

2018年10月03日(Wed曜日) 午後1時44分

 アジア最大級の国際繊維機械見本市「ITMAアジア+CITME2018」が15~19の5日間、中国・上海の国家会展センター〈上海〉で開催される。中国だけでなく、日本や欧州の繊維機械メーカーも多数出展し、最新のテクノロジーを披露する。近年、繊維生産の中心である新興国では環境規制の強化や人件費上昇と人手不足など大きな環境変化に直面している。こうした課題を克服するソリューションが求められる。アジアから繊維機械の新たな潮流を発信する。

〈環境、省エネ、自動化に注目〉

 2016年の前回展では27カ国・地域から1600社強が出展し活況だったITMAアジア+CITME。今回展は出展企業が1700社に増え、出展スペースも17万平方メートルに拡大される。訪問客は10万人が見込まれる。

 中国を中心としたアジア地域は現在、繊維製造業の中心地だけに、出展する繊維機械メーカーは最新テクノロジーに加えて実戦的な機種提案を進めることになる。特に注目は環境、省エネルギー、自動化に関するソリューションだろう。

 近年、中国など新興国では環境規制が一段と強化されており、繊維の製造プロセスもこれに対応することが求められている。エネルギーコストも上昇しており、省エネルギーは生産性と並んで繊維機械の永遠の課題。人件費上昇と人手不足の波が新興国にも押し寄せており、自動化へのニーズが一段と高まる。こうした課題に対応するソリューションがどのように打ち出されるのかが、今回のITMAアジア+CITMEの一つの見どころと言えそうだ。

〈堅調な日本の繊維機械生産・輸出〉

 日本の繊維機械生産と輸出が堅調だ。日本繊維機械協会のまとめによると、2018年上半期(1~6月)の全国繊維機械生産額は1196億円(前年同期比3・7%増)、輸出額は1324億円(5・5%増)となった。

 特に増勢が目立つのが化学繊維機械。現在、中国を中心に旺盛な受注が続いており、納期も長期化している。準備機械(ワインダー含む)と織機も生産額と輸出額ともに前年同期の実績を大きく上回る水準となった。

 編組機械は17年が高水準な数字となっていたことで18年は前年実績こそ下回るものの、依然として堅調な生産と輸出が続いている。

 背景にあるのがアジア地域での旺盛な設備投資需要。特に中国では環境規制の強化などで中小零細の繊維企業の整理が進む一方、その生産能力を補うために大手企業を中心に設備の増強と高度化が進められている。

 繊維製品サプライチェーンの東南アジアシフトが進んだことで、東南アジア諸国でも川上から川下まで生産設備の構築が加速した。東南アジアでは現地資本だけでなく中国資本による大規模な設備投資も目立つ。

 こうした流れは、当面の間続くことが予想される。このため、アジア地域での旺盛な需要を取り込むためにも、繊維機械メーカーにとって今回のITMAアジア+CITMEは重要な商談の機会となることは間違いない。

〈主催者からのメッセージ〉

《信頼できるショーケース/欧州繊維機械協会(CEMATEX) フリッツ・P・マイヤー 会長》

 現在、世界の繊維メーカーは革新的なソリューションを調達し、設備をアップグレードしています。アジア地域、特に中国ではより良い技術的ソリューションの実現が期待されます。こうした中、今回のITMAアジア+CITMEは、全ての有力ブランドにとって信頼できるショーケースとして存在感を持ち続けると確信しています。

《インテリジェント製造を/中国紡織機械協会(CTMA) 王樹田 会長》

 労働コストが上昇するなど困難なビジネス環境で競争力を維持するために、インテリジェント製造の需要が生まれています。高度な情報通信技術を使用することで繊維製品と衣料品の製造プロセス全体を効果的に統合することができるでしょう。こうしたシームレスな統合により繊維製造業者は顧客の特定の要望に対応しやすくなります。