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スタイレムの上海法人/日中人材強化で内販拡大/現地研修や海外出張など

2018年10月09日(火曜日) 午後4時13分

 【上海支局】スタイレムの現地法人、瀧定大阪商貿〈上海〉が、中国内販のさらなる拡大に向け人材の強化を図っている。中国と日本双方の人材を研修のために現地に派遣したり、欧州出張に送り出したりしている。人材育成や管理がうまくいかずに内販が停滞する企業の参考になりそうだ。

 数年前からナショナルスタッフの欧州出張を増やしている。出張目的は展示会への出展や、日本本社の欧米販売課に同行しての中国品の現地メゾンブランドへの提案。「売り先の中国アパレルブランドのレベルが年々高まっており、われわれもレベルアップしなければ認めてもらえない。出張は人材教育の一環」とスタイレムの安田季隆取締役中国総代表は話す。

 出張者のモチベーション向上や、出張の機会を巡っての社内での良い競争の促進にもつながっていると言う。

 一方、日本本社の若手人材の育成にも力を入れる。新卒採用の新入社員1人を今年4月から半年間、上海で初めて受け入れた。午前は中国語研修、午後は現場での仕事、夜も中国語研修というスケジュールで、中国語検定試験HSKの最上級である6級に合格するなど成果を上げた。

 来年以降も新入社員を受け入れる計画。「中国駐在候補の若手社員を増やしていきたい」(安田取締役)と意欲を見せる。

 同社の内販は、今年も順調に推移している。上半期は大幅増収増益だった。好調の要因の一つが、従業員のモチベーションの高さと団結力と思われる。現地になじんだ成果報酬制を取り入れる一方、チームワークの重視など日本企業らしさにもこだわっている。

 中国市場では、日系繊維企業のチャンスが拡大しているが、人材の管理や育成につまずき、内販を拡大できない企業が少なくない。