担当者に聞くユニフォーム最前線 (3)

2018年10月11日(木曜日)

シキボウ 繊維部門営業第二部次長 ユニフォーム課長 橋本 康典 氏

生産コスト対策が課題

  ――2018年度上半期(4~9月)の商況はいかがですか。

 主力のワーキングを中心に順調に受注を獲得しています。備蓄アパレル向けは前年同期よりややプラス、企業別注案件は新規顧客の開拓が進んでいます。

 売上高は前年同期並み、利益はさまざまなコストアップにより圧迫されています。今年はポリエステル、綿花をはじめとする原料の値上がりに加え、染料、加工薬剤、原燃料費と諸経費が一斉に上がりました。既に自助努力では限界の域に達しており値上げも避けられない状況です。

  ――今夏の素材販売で特徴的な動きを。

 ワーキングでは高通気素材「アゼック」の動きが活発です。17年4月からニットの販売を強化しました。ニットのアゼックも開発し、Tシャツ、ポロシャツを中心とした製品で提案しており、売り上げが伸びています。

 昨年、電動ファン付きウエア用途の素材販売を始めました。店舗の販売増を追い風に供給量が増えました。来夏の受注も既に入っており、これから伸びが期待できます。新たな接触冷感素材「アイスキープ」もインナーやシャツで決まり始めています。抗菌防臭、消臭加工も底堅い。食品白衣では防汚加工、制菌加工素材が好調です。

  ――市場の機能へのトレンドは。

 ストレッチ機能は標準化しています。当社であればストレッチ素材「パワール」への引き合いが年々、増えています。糸の設計、織り組織、加工を組み合わせて高い伸縮性を持たせた生地です。近年では伸縮性だけでなく高い通気性、吸水速乾性など複数の機能を併せ持つ素材へのニーズが高まっています。ニットのユニフォーム需要も拡大しています。より快適で動きやすい商品を消費者が求めている表れです。

  ――今後の課題は。

 コストアップにどう対応するかです。ユニフォーム素材はインドネシアの紡織加工子会社メルテックスで大半を生産しています。そこから日本のシキボウ江南に輸出し高次加工を行います。メルテックスとシキボウ江南との連動を強めることでコスト削減を進めています。私が3カ月に1度、インドネシアに赴き、顧客からの要望、販売状況、江南で素材を受け入れる際の最も効率の良い量や生地幅など細部まで綿密に情報交換しながら、グループ全体で生産の無駄をなくす取り組みに力を入れています。

(毎週木曜日に掲載)