いざ19春夏へ 産地の10~12月を読む③

2018年10月11日(木曜日)

播州 「不気味な情勢」続く

 19春夏シーズン向けの生地生産が本格化する播州綿先染め織物産地は現状、「不気味な情勢」(産元商社)となっている。産元の成約状況では同シーズン向けの生産スタートは総じて良好だったが、10月からの本生産に入った途端に失速感が色濃くなった。さらに、中国縫製向けの生地出荷の最終期日が前倒しになるのではとの情報もあり、「不気味さ」が増す。糸染め工程を筆頭にボトルネックも顕在化しており、各産元のかじとりは困難さが増すばかりだ。

 ある産地関係者によると、今年2月に破産した同産地の大手糸染め工場、村徳染工(兵庫県西脇市)の影響が出ている。産地生産工程の“スタート地点”である糸染めのスペースが、同社の破産によってタイト化し、「パンク状態」にある。サイジング工程でも、集中する日はパンク、空いている日は全く仕事がないという極端な状況が発生している。

 一方、織布工程では全体として空きスペースが目立つ。このアンバランスさも「不気味」さを醸し出す。機業や産元からは、「需要はあるのに(準備工程が埋まっているために)織れない」と言う嘆きの声が出る。

 中国縫製向けの生地出荷は、例年は12月いっぱいだが、今年は同国の縫製スペースが埋まっているため11月には締め切られるのではないかとの情報もある。「せめて年内までは産地のフル操業を続けたい」との希望が産元から出るが、情報が錯綜(さくそう)しており、予断を許さない。