いざ19春夏へ 産地の10~12月を読む④

2018年10月12日(金曜日)

三備 次の局面の気配

 三備産地のデニム生産は、長期化する国内カジュアル市場の不振を受け、軟調な推移が続いている。

 7月の西日本豪雨による混乱は終息しつつあるが、受注に本格的な回復気配は表れていない。

 海外市場向けは事情が少し異なる。海外ナショナルブランドなどへデニムを輸出する日本綿布(岡山県井原市)の川井眞治社長は、「欧州、米国市場では、中小ブランドを中心に引き合いが強まりつつある」と指摘する。各地域の展示会での商談は活発で、トレンドアウトしていた5ポケットジーンズの復活の気配も出て来たと言う。

 ただし、ブランドごとに独自色が打ち出せるデニムが要望されることから、展示会や直接の訪問を行ってのバイヤーとの話し込みが重要度を増している。同様の指摘はクロキ(同)でもあり、同社は米国の東海岸地区を中心に商談を重視したアピールを強化する方針を示している。

 帆布生産を岡山県織物構造改善工業組合(備前)のまとめで見ると、1~8月の帆布・厚織の生産実績は155万3千平方㍍で、前年同期比8・9%減。その他も含めた総計でも289万3千平方㍍と3・9%減で、デニム同様、回復の気配は薄い。

 しかし、帆布製造最大手のタケヤリ(倉敷市)が、クラウドファンディングの活用や首都圏の期間限定店舗を開設し、製品事業のアピールを強化するなど、新しい展開も目立ち始めた。