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「ITMAアジア+CITME2018」/スマート化などの先進機械訴求/環境規制、人手不足へ対応

2018年10月16日(Tue曜日) 午前11時15分

 アジア最大の国際繊維機械見本市「ITMAアジア+CITME2018」が15日、中国・上海市の国家会展センター〈上海〉で開幕した。これまでで最大の約1700社が出展し、世界的なスマートファクトリーの流れに対応する先進の機械を訴求。日系出展者は、中国での環境規制の厳格化や人手不足に対応するソリューションを打ち出す。会期は19日まで。(岩下祐一)

 環境規制の強化や人手不足、人件費の高騰、エネルギー、原料高などにより、中国の繊維製造業を取り巻く環境が一段と厳しくなっている。付加価値を生み出せない中小工場が淘汰(とうた)される一方、大手に仕事が集まり、納期がタイトになりつつある。

 他方、大手間の競争も激しく、化繊メーカーなどの一部が競争力を高めるため、設備投資を急拡大している。昨年からは、モノのインターネット(IoT)を活用したスマート化への関心も急速に高まっている。

 沿海部の人手不足を要因とした生産地シフトの受け皿となる内陸部や、広域経済圏構想「一帯一路」により繊維産業が急成長する新疆ウイグル自治区では、新規投資が活発化する。

 こうした複数の要因から、繊維機械メーカーの中国内販の商機は拡大している。高生産性や省人化などに強みを持つ日系メーカーの一部は強烈な引き合いを受け、「巻き取り機を中心に2年先まで納期枠が満杯」(TMTマシナリー)というところもある。

 今回展で日系出展者は、環境規制の厳格化や人手不足に対応するソリューションとして、新製品をアピールする。

 津田駒工業は、日本製のエアジェット(AJ)織機とウオータージェット(WJ)織機、中国製のWJ織機の最新モデルを出展し、省エネや使用水量の削減などの環境対策技術を備えている点を訴求。AJ織機による生産性の高いデニム生産の提案などが注目されている。

 江蘇省蘇州市呉江区の地元政府が2017年6月から水質保全のためWJ織機の淘汰に乗り出しことをきっかけに、同社の内販は、日本、中国製とも好調。

 豊田自動織機は、日本製のAJ織機「JAT810」のデモ機を展示し、高速化と高品質を同時に実現する技術をアピールする。呉江区での環境規制強化で、WJ織機をAJ織機に入れ替える需要が拡大し、同社の内販も好調に推移している。

 村田機械は、自動ワインダーや渦流精紡機「ボルテックス」の最新機種と、顧客サポートの統合管理システムを前面に打ち出す。

 同社の内販はこの1、2年、地場企業の自動化などのニーズを取り込み、堅調を維持する。中でも自動ワインダーが好調で、新疆の大手綿紡績の新工場向けなどで販売を伸ばしている。特に引き合いが多いのが自動機タイプで、自動機とマニュアル機の割合は3年前半々だったが、現在は自動機が8割を占めている。