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一本の糸が魅せる物語/北陸ヤーンフェア2018レビュー(2)/初出展組、来場者に驚く

2018年10月29日(月曜日) 午後3時1分

 17、18日、金沢市で開かれた「北陸ヤーンフェア2018」。蝶理が実質的に運営を担った前々回(2016年)、前回(17年)と異なり、今回から石川県繊維協会、福井県繊維協会の共催に変わった。出展者は約2倍に増えた。福井大学、福井県工業技術センター、石川県工業試験場、福井県撚糸工業組合を除く出展者数は40社で、うち半数以上の21社が新規。これは同展と北陸産地に対する期待の表れと取ってよい。

 初出展組は、合繊メーカーとその商事子会社、綿紡績、麻紡績、総合商社、専門商社、糸商、糸加工、糸染め、機械メーカー、部品メーカー、ソフトウエア開発、機械専門商社とバラエティーに富み、各社とも手応えを得たようだ。糸商の北洞(京都市)は、「来場者が多く、対応しきれなかった。出展して良かった」と振り返る。デザインソフトウエア開発のトヨシマビジネスシステム(名古屋市中区)も、「想定通りの盛況。来場者が目的意識を持って訪れていた」と分析する。

 糸道製造大手の湯浅糸道工業(名古屋市天白区)は、「自動車関連の展示会にも出展しているが、それ以上。説明している間にも来場者がブースに入ってくる」と驚いた様子。機械専門商社の極東貿易(東京都千代田区)も、「来場者の多さだけでなく、実際に見積り依頼もあった」と実ビジネスへの手応えを示した。

 4小間を使って出展者中最大規模だったカジグループ(金沢市)も初出展で、糸加工のカジナイロン(同)と機械製造の梶製作所(石川県かほく市)でブースを構えた。「広すぎるかと思ったが、逆に手狭」と言うほど、会期中ほぼ途切れることなく来場者が訪れていた。

 初出展組だけでなく、出展各社とも来場者は多かった。2日目の午前中はやや少なかったが、午後には回復。2日間、出展者は対応に追われていた。もちろん、すぐに実商売につながるわけではないため「後のフォローが大切」(湯浅糸道工業)になるが、新規需要家との接点を持つというきっかけにはなったはず。

 初日夜に行われた交流会で主催者を代表してあいさつした福井県繊維協会の藤原宏一会長(広撚社長)は、「来場者に来て良かったと思える展示会にしたい」と話した。活発な商談風景からすると、来場者も得るものがあったのではないか。それが何か。各社の出展内容から探る。