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ITMAアジア+CITME2018(2)/市場ニーズに対応/省エネへの注目高まる

2018年10月30日(Tue曜日) 午前11時40分

 「ITMAアジア+CITME2018」では、省人化と並んで省エネルギーがキーワードの一つとなった。中国や東南アジアなど各国で環境規制が強化されていることも後押しし、「ユーザーは生産性よりも単位当たりのエネルギー消費量を注目するようになった」と言う声も多くの人から聞かれた。

 村田機械は自動ワインダー「プロセスコーナーⅡ」の新商品「QPRO EX」「FPRO EX」を初披露した。両機種とも従来比5%以上の省エネを実現した上で、品質向上などの高性能化を実現している。渦流精紡機「ボルテックス」ではさらなる省人化、省エネにつながる技術として、連条1パスでの紡績を可能とした「IDF+1 ボルテックス」を発表した。ツルッツラーとの協業品。ボルテックスは、粗紡、精紡、巻き返しの3工程が1台で可能だが、今回はさらに前工程の短縮を実現した。

 TMTマシナリーは延伸糸(FDY)用と産業資材用のカーボン製ローラーを紹介した。子会社のCFCデザインと共同開発したもので、延伸のホットローラーをカーボン製にすることで軽量化し、消費電力を従来比約10%削減する。これまで難しかった長尺化も可能となり、多エンド化による生産性向上にもつながる。

 現在、主力の中国市場ではポリエステルに加えてナイロンでの増設も始まり、販売は好調に推移する。今回展は将来への提案を重視した形で、グループのTMT神津と共同開発した合繊長繊維用高速リワインダ―も披露した。今後は「自動化」の開発にも力を入れる考えで、新しい自動化工場の構想をモニターで提案した。

 津田駒工業は今回展で、エアジェット織機(AJL)「ZAX9200i」やウォータージェット織機(WJL)「ZW8100」などを披露した。高生産性に加えて省エネ化も進め、AJLでは「DSS―Ⅱダイレクトサブノズルシステム」の採用で空気消費量を10%削減、WJLでは新型ノズルの採用などで生産性を10%高めるとともに電気消費量5%削減、使用水量10%削減などの省エネを実現している。今後の開発では高生産性、省エネに加えて自動化も重要なテーマとなる。

 織機部品でも環境対応に寄与する開発が進んでいる。ナンカイ工業(大阪府泉佐野市)は綜絖枠(そうこうわく)「ニューライト」で、材質をアルミとカーボンにして高強度・軽量化を実現した「COLLABOⅢ」を紹介した。カーボン100%もあるが、今回はアルミ複合でコストも抑えた商品を紹介した。激しく上下運動を繰り返す綜絖枠は、環境対応のために軽量化が求められる一方で、織機の高速化に耐えうる耐久性も必要となる。強度と軽量は両立が難しい面があるが、材質や設計など各面を見直して織機の進化に寄与する開発に注力していく。