メーカー別 繊維ニュース

合繊メーカー4~9月期/原燃料高騰の爪痕大きく/競争力のある商品は好調続く

2018年11月12日(Mon曜日) 午後3時50分

 合繊メーカーの2018年4~9月期決算が出そろった。全社ベースで各社とも増収となり、繊維事業も大幅増収が相次ぐなど引き続き堅調な世界経済の成長の恩恵を享受している。ただ、利益面を見ると独自性や競争力のある商品やビジネスモデルを持つ企業が好調を維持する一方、大幅減益や営業損失への転落など厳しい結果も散見される。原燃料高騰の爪痕は大きい。

 東レの繊維事業は売上高と営業利益ともに2桁%の増加。国内外ともに原燃料価格上昇の影響を受けたが、自動車関連を中心とした産業資材用途が堅調に推移し、衣料繊維も糸・わた・生地・製品の一貫型ビジネスが拡大。競争力の高さを見せつけた。

 旭化成の繊維事業も売上高、営業利益がともに2桁%増となるなど好調だった。人工皮革「ラムース」やキュプラ長繊維不織布「ベンリーゼ」の販売数量が増加。キュプラ繊維「ベンベルグ」も好調を維持し、供給タイト感が増している。独自性のある商品が強みを発揮した。

 一方、原燃料急騰で収益面が圧迫されるケースも目立つ。帝人のマテリアル事業は増収ながら原燃料高騰の影響で減益だった。マテリアルセグメントの中の繊維・製品事業も衣料繊維が販売好調ながら原燃料高騰の影響を受けている。

 東洋紡は敦賀事業所の火災被害で特別損失21億円を計上したことで全社ベースでの純利益が大幅に減少した。産業マテリアル事業が増収減益。エアバッグ基布が販売拡大もナイロン66価格高騰で利益面が苦戦した。繊維・商事事業も中東民族衣装用織物の不振が続く。ただ、スポーツやインナーが改善したことで黒字浮上した。

 ユニチカは、原燃料高騰の影響でポリエステル短繊維の収益が悪化。若干の生産トラブルもあったことで繊維事業は営業損失に転落した。衣料繊維もユニフォームや原糸が好調もスポーツや婦人向け生地販売が低調だった。