インドネシア繊維産業界/上流製品の制裁関税継続に異議

2018年12月11日(Tue曜日) 午前11時5分

 インドネシア政府が、繊維の上流製品を輸入する際に課してきた反ダンピング(不当廉売)関税を継続する方針を示したことについて、繊維産業界から反発の声が上がっている。上流製品の国内生産量が需要を下回る中で不当廉売関税を継続すれば、原料を輸入する下流産業の競争力低下が懸念されるため。4日付「コンタン」が伝えた。

 産業省化学・繊維・雑工業(IKTA)局のシギット局長は「反ダンピング関税を継続し、持続的な輸入に歯止めをかけたい」と述べた。公平な貿易を通じて競争力を高め、上流分野の投資拡大を狙う方針を説明した。

 これに対し、インドネシア繊維業者協会(API)のエルノフィアン事務局長は「10年前に反ダンピング関税を導入してから、上流分野に投資拡大などの大きな変化は見られていない。それどころか下流産業の原料調達に困難が生じているため、撤廃が望ましい」と反論した。昨年のフィラメントの国内生産能力は170万トンなのに対し、国内需要は240万トンだった。原料を輸入する下流産業の生地メーカーなどは、反ダンピング関税の影響で価格競争力が低下し、多くが倒産に追い込まれた。

〈今年の繊維輸出額 過去最大を予測〉

 4日付「ビスニス・インドネシア」によると、APIのアデ会長は、今年の繊維・繊維製品(TPT)輸出額が前年比9%増加し、過去最大の140億ドルに達すると予測している。

 繊維産業はここ数年、ジャカルタ首都圏での賃金上昇に伴い従業員のデモが頻発し、事業環境が悪化。複数のメーカーが生産拠点を賃金の低い中ジャワ州に移転したことに伴い、昨年から輸出額が上昇傾向にあった。

〔NNA〕