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担当者に聞く ユニフォーム最前線/クラレトレーディング 衣料・クラベラ事業部 ユニフォーム部長 長山 孝史 氏/素材開発と一貫生産が重要

2018年12月13日(木曜日) 午前10時34分

  ――2018年度(12月期)もあとわずかです。

 ここまで売上高は増加していますが、利益面はわずかに前年実績を下回る水準となっています。やはり期後半からの急激な原燃料価格上昇の影響を受けています。分野別に見るとワーキングは好調。やはり景気が堅調なことが要因でしょう。電動ファン付き作業服(EFウエア)向けの素材販売も増加しました。企業別注も好調です。周年記念などを迎える企業が多く、それに合わせたユニフォームの刷新などで案件数が増加しています。一方、メディカルやオフィスはやや苦戦しました。市況自体は悪くありませんが、一部取引先が在庫調整で調達を手控えたことが影響しました。

  ――19年度の市況をどのようにみていますか。

 ワーキングは引き続き堅調に推移するのではないでしょうか。五輪需要の動向をどのようにみるかですが、基本的に大きな落ち込みが起こるとは考えにくいと思います。一方、原燃料高騰に関しても先行きが非常に不透明。自助努力によるコスト削減は当然ですが、やはりある程度は値上げによる価格転嫁の必要も出てくるでしょう。

  ――19年度に向けた重点課題は。

 一つは素材開発です。特にワーキングはストレッチ素材が大きなトレンドとなり、需要が極めて大きくなっていますから、そのニーズにどのように味付けで応えるかが重要になります。EFウエア向けの素材開発にも取り組みます。制電など高機能が求められる用途での受注拡大にも力を入れます。オフィスは婦人服地で蓄積した糸加工の強みを発揮し、受注拡大を目指します。いずれもクラレと連携しながら、新しい商品の開発も進めています。そこでウエアラブルといった新しい領域に広げていくことも重要なテーマとなります。

 もう一つは、素材から製品までの海外での一貫生産対応力をどこまで高めることができるかです。これまでベトナムで縫製拠点の整備を進めてきました。さらに生地の現地生産も拡大しています。既に、ユニフォーム用原反全体量の10%までベトナムで生産できるようになっています。これを生かし、海外生産するアイテムも増やしていくことが重要になります。国内産地の縮小が続いたことで、生地の生産スペースも非常にタイトとなり、納期対応で難しい局面も増えてきました。ユニフォームは納期対応が非常に重要な用途です。そこで海外生産を活用することがますます重要になるでしょう。