新ステージへ第一歩 JBKS2018(前)

2018年12月19日(水曜日)

海外市場開拓も課題に

 11、12の2日間にわたって開催された「ジャパン・ベストニット・セレクション(JBKS)2018」。11回目となった今回は同展示会が次のステージに向かうための第一歩だった。出展者の絞り込みやJBKSアワード審査員に小売関係者を招くといった取り組みが行われるなど、挑戦への意欲が見えた。

 前回展で第10回という節目を終えたJBKS。JBKS実行委員会の高橋雅文実行委員長は「この10年間で出展商材のレベルは向上し、ブースの構成力なども飛躍的に良くなった。国産ニットの総合展という認知も広がった」と話した上で、「これからは次のステージへ向かう」と強調した。

 その言葉通り、新たな挑戦や試みが見られたのがJBKS2018だった。その一つが出展者の中から優れた製品・企業を表彰するJBKSアワードの在り方。従来は作り手側の視点で審査を行っていたが、今回は百貨店やセレクトショップの買い付け担当者らを審査員として招き、販売する側の視点を取り入れた。

 そのほかでは、将来のニット業界を担うことになる専門学校生を今まで以上に積極的に迎え入れた。ニットの奥深さを伝え、もっとニットを好きになってもらいたいとの思いから、関係者やプレスだけで行っていたJBKSアワードの発表・表彰式にも招待した。

 出展者数も絞り込んだ。前回は第10回の記念もあって過去最多となったが、今回は58社で20社近く減らした。元々50~60社が適正規模と捉えており、「ベストニット・セレクション」の原点に立ち返った。前回、通路やブースが狭いという指摘があったことも出展者を減らした理由となっている。

 2日間の来場者数は3319人で前回比14%減少した。呼び込みに力を入れ続けてきた小売業(百貨店など)の来場減が目立ち課題も残したが、「来場者は非常に熱心に新しい商材を探しているという印象を受けた」(出展企業)と指摘するなど、来場者数の多寡だけでは推し量れない部分があったのも事実と言える。

 こうしたことを受けて高橋実行委員長は、「JBKSの位置付けは確立できてきた。これをいかに実商売に結び付けていくかになる」との認識を示した。国内市場開拓に優先を置くものの、「海外マーケットへの進出も視野に入れないといけない」と言葉を強める。

 以前からフランスや中国の関係者に声を掛けてはいるが、担当者の招聘(しょうへい)がうまくいっていないのは実情。今後は「海外買い付け担当者の招聘に継続して力を入れるのか、JBKSとして海外に出るのが良いのか、やはり国内に注力するのが良いのか。在り方を模索する」と話す。