アパレルトップインタビュー2019①

2019年01月07日(Mon曜日)

オンワードホールディングス 社長 保元 道宣 氏

新ビジネスモデルを拡大/今夏に上海工場稼働

 台風、豪雨など異常気象の影響を受けたアパレル業界。暖冬で防寒衣料も苦戦した。少子高齢化の進展、消費増税による節約志向の強まり、ゴールデンウイークの10連休など2019年も懸念材料は多い。アパレル企業トップに、今年の課題などを聞いた。まずはオンワードホールディングスの保元道宣社長。

  ――昨年はどのような年だったか。

 総じて厳しさが目立った年だった。供給側と消費者とのミスマッチがあり、気候の面でもアパレルにとって厳しかった。堅調だった「23区」が売り上げを落としたことに象徴されるように、変化は激しくこれまでのビジネスモデルから発想を変えないといけない。

  ――「カシヤマ ザ・スマートテーラー」は新ビジネスモデルだった。

 現在、売上高で約40億円、5万3千着の見通しで、宣伝販促にブレーキをかけるほど好調だった。紳士服だけでなく、婦人服も一部開始した。秋に開始したシャツも反響が大きかった。このビジネスモデルには自信を持ってアクセルを踏む。中国・大連の第二工場も3月には稼働し、生産キャパシティーも倍増となる。第三以降の工場も検討している。婦人のソフトスーツの需要も大きく、上海に直営工場の建設を進めている。夏くらいには稼働する予定だ。シャツは国内で縫製するが、生産キャパを拡大していく。

 カジュアルにどう取り組むか。メンズスーツの需要は縮小傾向だが、オフィスでもカジュアルスタイル、イージーケアのセットアップは若い人に人気があり、開発中だ。婦人靴も生産基盤を固めていく。このビジネスモデルをファッション全般に広げていきたいと思う。この事業は米国、中国で一部進めている。将来はグローバルに展開したい。

  ――海外事業は。

 ファッションビジネスは世界的に厳しいが、経営体制を刷新するなど粘り強く再構築していく。

 ――電子商取引(EC)は。

 今期のEC化比率は12~13%ほど。3年後に25%くらいを目指す。当面の計画に近い水準で推移する。逆に新しいリアル店舗とは何か、体験を主体にした新しい店なども模索していく。

  ――ECサイトブランド「フェテローブ」の展開を開始した。

 パーティードレス中心に展開する。トライ&エラーの段階だが、こうした新プロジェクトには若い人材を登用している。既存ブランドも新しいものを取り入れないといけない。「23区」「自由区」「ICB」なども新しいものを取り入れ、生まれ変わっていく。規模は小さいが「エイトン」などエッジの利いたブランドも展開している。ブランドに応じた適正規模はあると思う。ブランドの作り方にも見直しが必要だ。