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東レ 不織布事業部/19年度で1千億円/長短総合不織布事業を構築

2019年01月21日(Mon曜日) 午前11時26分

 東レの不織布事業部は、グループで展開する不織布関連ビジネストータルの売上高を2019年度末で1千億円に引き上げる中期3カ年計画に取り組んでいる。折り返し点となった18年度上半期で「計画よりも多少、前倒しとなる業績を確保できた」(松下達不織布事業部長)。今後は1千億円の達成に向けた土台作りに重点化し、「世界で唯一の長短総合不織布事業の確立」を目指す。

 同グループでは、不織布事業部が紙オムツ向けのポリプロピレン(PP)スパンボンド、工業資材向けのポリエステルスパンボンド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維「トルコン」やフッ素繊維「トヨフロン」による不織布などを展開する。

 このほか、ファイバー部門が不織布向けの原料売りを、水処理・環境事業本部がエアフィルターユニットをそれぞれ展開するなど手広く不織布事業と取り組んでおり、16年度末で年商を700億円弱まで拡大してきたという。

 同グループは17年度から新しい中期経営課題へと移行しており、不織布事業部はこれら不織布に関連するビジネストータルを19年度で年商1千億円に引き上げる目標を掲げている。

 年商の70%強を占める主力のPPスパンボンドでは、この間、中国の東麗高新聚化〈南通〉(TPN)、インドネシアのトーレ・ポリテック・ジャカルタ(TPJ)で新設備による生産を立ち上げた。

 昨年は、韓国のトーレ・アドバンスト・マテリアルズ・コリア(TAK)で年産1万8千トンの新設備を4月に稼働させた。この時点で世界3極での年産17万1千トン体制を構築した。TAKでは昨年上半期いっぱいをかけてフル操業に引き上げたという。

 東レは右肩上がりを続けてきた中国の紙おむつ市場がここに来て減速状態にあることに懸念を強めているものの、「決して減っているわけではない。あくまで伸び率の問題」と見ており、既に表明している中国・仏山やインドでの設備投資を計画通りに進め、インドでの稼働を予定する20年4月には世界4極による年産20万9千トン体制へと引き上げる。

 滋賀事業場に導入した開発設備による次世代型PPの素材開発にも力を入れている。「拠点ユーザーに対して今までにない商材を届け始めている」と言い、早期の具体化を目指す。

 ファイバー部門がわた売りで展開する短繊維不織布分野への参入にも意欲を示しており、日本バイリーンと連携。

 ナイロンナノファイバーやトルコンなどの短繊維で吸音材、遮炎材向け不織布の開発を進めており、既存商材の置き換えではない新規分野をターゲットに原反販売で短繊維不織布のゾーンに参入したいという考えを持つ。