産地の1~3月を読む②

2019年01月29日(Tue曜日)

播州 19秋冬向けの出足鈍く

 春夏向けがメインの播州織産地にとって1月は、デリバリーの山場に当たる。生産のピークは既に終わり、産地の意識は秋冬に向かっている。

 ある産元商社は、「産地全体はまだ(数量の面で)苦戦しているが、当社は伸びた」と、19春夏向けの成約状況を振り返る。新規案件の獲得に成功したことが奏功した。産地全体の成約数量、生産数量は減少基調だが、個々の企業に目を移せば、健闘組もいる。

 ただ、19秋冬向けの柄出し、試織の状況は現時点で芳しいものではない。今冬の店頭が総じて振るわないため、アパレルや商社が次シーズンのモノ作りに慎重になっているものとみられる。

 チェック柄のブームも産地にはさほどプラス材料になっていないようだ。店頭ではチェック柄のアパレル製品が増えており、「次シーズンも売れる」との声が各方面から聞かれるが、それは主に別注柄という。

 生地商社の多くがチェックの生地を増強しているが、産地の証言から推察するとその備蓄量は大きなものではない。消費者がネット上でアパレル製品を購入、あるいは目にする機会が増えたことで、「ブランドが違うのに同じ柄」、つまり柄のバッティングを見つけてしまう可能性が飛躍的に増えた。これを回避したいアパレルは生地商社に対して備蓄生地ではなく別注柄を依頼する。その結果、小口化と短納期化が加速する。この現象が、チェックブームがいまひとつ産地に恩恵をもたらさない理由の一つと言える。