産地の1~3月を読む③

2019年01月30日(Wed曜日)

三備 受注動向、短期間で変動

 三備産地のうち岡山県を中心とする備前地区では、2018年の10月以降、糸染めデニムを中心に生産増の傾向が表れていた。岡山県織物構造改善工業組合の統計でも10月の生産量は40万1千平方㍍で前年同月比4・7%増、11月も41万6千平方㍍で4・8%増と、ここ最近の中で高水準となっていた。

 ただ、産地内では本格的な回復という印象は薄かったようで、今後の受注動向を慎重に見極めたい――との声が聞かれ、実際、「出荷量にも若干の増加がある」(デニムメーカー)との声もあったものの、結果的にはスポット的な受注だったようだ。

 12月の生産量は35万平方㍍へ急に落ち込み、前年同月比6・2%減と減少幅も大きかった。2カ月分の反動が出たとみられる。

 備前地区に限らず、三備産地のデニムを中心とする生地生産は月ごとの濃淡が出る状況が続いており、19年もこの傾向が続くとみられている。

 その一方で産地内では、一般消費者、海外に向けた産地アピールの取り組みが活発化している。

 岡山県織物染色工業協同組合は、18年10月から、安全基準を軸にブランド展開する「倉敷染」の展開を本格化させた。

 福山市と近隣のデニム関連企業で組織される「備中備後ジャパンデニムプロジェクト」も2月、イタリア・ミラノで開催される「ミラノ・ウニカ20春夏」に山陽染工(福山市)篠原テキスタイル(同)、日本綿布(岡山県井原市)の3社で参加する。

 これらの取り組みが国内、海外からの需要の底上げにつながることが期待される。