産地の1~3月を読む④

2019年01月31日(木曜日)

尾州 早期発注あるものの…

 尾州産地では既に、一部の機業で19秋冬向けの生産に入っている。昨シーズンには発注が集中して納期遅れが生じたこともあって、早めの発注が入ったようだ。ただ、暖冬の影響や10月の消費増税で、コンスタントに生産が続くかどうかは不透明な状況。

 日本毛整理協会がまとめた2018年(1~12月)の加工数量は前年比1・3%増で、特に紡毛織物は18・5%増の伸びを示し、全体をけん引した。婦人向け紡毛織物の先染め・後染め別入荷数量の単月ベースでも年間を通して前年を上回った。中でも12月は前年比84・7%増だった。

 昨シーズンは、17秋冬で紡毛織物を中心としたコート類の店頭販売が好調だったことで受注が増加。繁忙期には生産スペースが不足し、他産地で生産を補うこともあった。それでも一部では納期遅れが発生した。

 それらを踏まえて今シーズンは早めに発注が入っているもよう。ある機業によると、納期遅れを回避するため昨年10月頃から既に生産に入っている機業もあるという。別の機業も「前倒しで発注が入っている」と話す。

 現状、早めの発注が入っているものの不安要素もある。暖冬の影響で18秋冬商品の店頭販売が振るわないことだ。さらに、10月に消費増税も控えており、ある機業は「タイミング的に秋冬物の販売と重なり、消費は確実に落ち込むだろう」と指摘。これらの要因は全て今後の発注量、ひいては尾州の生産に大きく関わってくる。