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特集 19春夏 オフィス&サービスウエア(2)/経営陣に聞く/2019年展望

2019年01月31日(Thu曜日) 午前11時40分

〈サンペックスイスト 社長 宍戸 典之 氏/海外販売に挑戦〉

 2019年2月期は、オフィス、サービスウエアとも堅調で増収の見通し。18年2月期の売上高は82億7千万円で前年を下回ったが、今期は目標をクリアできそうだ。3年後には売上高100億円を目指したい。オフィスは金融機関、信金を中心に堅調で、食品工場向け白衣も伸びている。

 19年は海外販売に挑戦する。現在、ベトナム企業と組み、現地の市場調査を進めている。国内の人口減少が進む中、品質の高いユニフォームビジネスが成り立つということを証明したい。

 18年は生産体制を見直し、海外で5、6カ月かかっていた納期を3、4カ月に短縮した。縫い場が少なくなってきている国内工場も増やし、人員を増強した。不良品率を減らすために埼玉県熊谷市の物流施設に検品センターを作り、品質管理にも力を入れている。

〈住商モンブラン 社長 長尾 孝彦 氏/今期、過去最高業績へ〉

 「食品白衣」「飲食サービス」「メディカル・介護」の全分野で前期実績を更新している。特に医療機関用の白衣が好調。定番のカタログ商品に加え、ブランドも動きが良い。「アシックス」は前期比2倍、「ローラアシュレイ」は同1・5倍の売れ行きで業績をけん引する。

 食品工場用白衣の売り上げは現場の安全意識の高まりから堅調。飲食サービス向けは、昨年秋に新商品として投入した「ブランシェ」の出だしが良い。小口案件が中心に50件、発売3カ月で1500着が売れた。今後、業容拡大に貢献する商品として期待する。

 2019年5月期は、売上高131億円、営業利益12億円を予想する。達成できれば売り上げ、利益ともに過去最高になる。今年から「SDGs」に当社の商品や取り組みを照らし合わせ、環境にも貢献する企業として発信を強める。

〈ボンマックス 社長 外川 雄一 氏/新商品が存在感発揮〉

 2019年1月期は、オフィスは微増収、サービスウエアは増収の見通し。オフィスウエアは秋冬の新商品「トラッドパターン」シリーズが波に乗り、JAなどから引き合いがあった。2年目を迎えたコーデュラシリーズもブランドの効果が出てきている。発売して1~3年目の新しい商品が売り上げを取れるようになってきている。

 19年は、環境配慮の素材を使ったオフィスウエアに力を入れる。植物由来のポリエステルや、業界初の抗菌防臭加工「ポリジン」を採用し、27アイテムのうち22アイテムでエコ素材を取り入れた。サービスウエアではコックコートなど厨房アイテムを強化する。

 19年の当社のスローガンは「ニュー エラ」。平成の時代が幕を下ろし、新しい元号が始まる中で当社として新たな時代を築いていきたい。

〈アイトス 社長 伊藤 崇行 氏/ブランド、商品力強化へ〉

 2018年12月期、売上高が前期比3%増の204億円となった。夏物の定番商品や電動ファン付きウエア「空調服」の販売、大手企業向け別注案件が好調だった。

 これから改元や東京五輪・パラリンピックなどの関連行事によって一番売り上げにつながる年になってくる。今期は自社ブランドや商品力の強化に取り組みながら売上高215億円を目標に掲げる。

 事務服「ピエ」、介護ウエア「ペップ」など、いずれ「アイトス」ブランドに統合し、プロフェッショナルに誇りを持ってもらえるブランドに育てる。大阪・関西万博に向け、プロジェクトチームを立ち上げ在阪企業のユニフォーム更新需要の獲得にも力を入れる。

 今年は社内で“会”をキーワードにしている。新しい出会い、そしてアイトスを知ってもらう年にしていきたい。

〈カーシーカシマ 常務 増田 庸佑 氏/基幹システムに投資〉

 2019年7月期の上半期は、カタログの定番商品が好調に動き、前年同期比増収で推移する。特に対面接客の「エンジョイ・ノワール」、ソフトワークウエア「キャリーン」が全体を押し上げた。「エンジョイ」も病院事務やカーディーラーなどから引き合いがある。

 介護向けのウエア「ハートグリーン」は、北欧のデザイナーと協業した新商品が、保育所併設の事業所やカフェなどで採用が決まっている。時代に合った商品で販路拡大につなげたい。

 19年は、生産管理システムに投資する。社内で納期管理や受発注をフォローする基幹システムの導入を進めていて、今期中には完了する見通し。一部で始めているウェブでの受発注も広げる。商品企画では、最終ユーザーに認知してもらえるように新ブランドの展開も検討する。

〈セロリー 社長 太宰 幹夫 氏/スペシャリスト育てる〉

 2018年11月期は売上高50億円が目標だったが、台風や地震など自然災害の影響で下半期から受注が伸び悩み、前期比3%増の48億円にとどまった。ただ、別注を抑えてオフィス、サービスウエアでかなりの量を備蓄し、機会損失がほとんどなく供給ができた。

 中でもニット商品は好調で過去最高となる21万点強、空気触媒による抗菌・消臭・防汚などの「TioTio(ティオティオ)」加工の製品も最高の23万点を販売した。今春夏に向けても引き合いは堅調で例年より空気は悪くない。

 今期は企画、製造、販売の最低要素を持つ強みを生かし、それぞれのスペシャリストを育て、活発的な市場では人材も増やす。東京ではサンプルを即日出荷するための物流拠点を17年1月から設けているが、定番商品も出荷して即納できるように拡張も進める。

〈フォーク 社長 小谷野 淳 氏/大阪、福岡でも展示会〉

 2019年は2月に東京に加え、大阪と福岡で久しぶりに展示会を開く。代理店との連携を強めて販売チャネルを広げたい。

 19年1月期の売り上げは微増収の見通し。昨年から事業部制を敷いた成果が出てきた。

 19春夏はオフィスとメディカルのカタログに相互乗り入れで商品を掲載する。メディカルウエアを販売する強みを生かし、スクラブの素材を使った病院事務向けのユニフォームを提案する。事務服の着用者が減少する中、年齢を重ねたユーザーに合わせた商品を企画した。

 文化服装学院との共同開発では、着心地の良いベストを作った。これまでに同学院の人間工学に基づく立体裁断を取り入れたスカート、ブラウスを開発した。今後も着る人が快適なウエアを追求する。

〈チクマ アルファピア 事業部長 岩崎 敦史 氏/接客向けブランド刷新〉

 2019年は、接客・おもてなし系のカタログ「ユー・ファクトリー」を刷新する。カタログ創刊25周年を迎えたユー・ファクトリーは毎年引き合いを頂くが、競合が増え、売り負ける場面も出てきた。

 今回は新商品で英国発のファッションブランド「マリークヮント」とのコラボ商品を出し、年2回発行していたカタログを通年にする。オリジナルの企画も強化する。東京五輪・パラリンピックの先にある25年の大阪での万博に向けて、業界全体でユニフォームの新しい価値を伝えたい。

 18年11月期のアルファピア事業部の売上高は微増収にとどまった。前半は前倒しで需要があり好調だったが後半に失速した。年間で見ると春夏に需要が多いので19年も5月ぐらいまでが勝負とみて、中心品番の在庫を積んでいきたい。

〈ハネクトーン早川 社長 早川 智久 氏/「カウンタービズ」好調〉

 2019年4月期は好調なスタートダッシュが切れて、2桁%増収の見通し。代理店ともうまく連携できた。

 「カウンタービズ」は、化粧品販売、カーディーラー、病院の受付などから引き合いが増え、接客やおもてなしの場面に浸透してきた。アイテムではワンピースタイプの人気が高く、ロイヤルブルーやゴールド調のベージュといった他社にないカラーが出ている。企画した商品が売れると、新たな発想が生まれてくる。

 栃木県下野市の自社工場では毎年若い人を採用し、今年も5人採用の見通し。国内で生産の場が少なくなる中で外注先として宮城、福島県の縫製工場との取り組みも始まった。東京五輪・パラリンピックの前年で、ホテル向けユニフォームの需要があると予想される。特徴ある商品を打ち出したい。

〈ツカモトユーエス 社長 西村 隆 氏/ソフトワークが拡大〉

 2019年3月期は売上高60億円で着地する見通し。増収増益で、特にホテル向けのメンズスーツを含めたソフトワークウエアの売上高が前年比160%と大きく伸びた。追加発注が多いワークウエアの強化を進めてきて今期、結果が出た。物流や運輸、ビルの清掃業などからニーズがある。

 化粧品や通信関連の件数も多い。前期より大口の別注は減ったが小、中規模の更新需要が増えた。昨年、一昨年からの成果が出てきている。オフィスウエアは、メガバンクが人員削減計画を立てるなど今後ユニフォームへの影響が出てくるだろう。

 当社はオフィス、サービス、ワークウエアと幅広い商材を手掛けているため、トータルで商品を供給できる強みがある。一つの企業の中で多くのユニフォーム需要がある鉄道会社などに提案したい。

〈ジョア 社長 神馬 敏和 氏/クリエーティブな企業へ〉

 今期(2019年12月期)は、人工知能(AI)を活用したデータ分析を進め、市場のニーズをよりくみ取った商品企画を強める。AIへ積極的に投資し業務の効率化による働き方改革も進めながら、イノベーションできる体制を作り、クリエーティブな付加価値を追求する企業を目指していきたい。

 これまでユーザー情報を収集したものを企画に反映させてきた。今期はその強みを一段と伸ばす。収集したデータを蓄積し、分析、活用するマーケティングで、付加価値のより高い商材を生み出せる企画ができる体制の構築を進める。

 自動化による業務の効率化を図ることによって生産性を高め、有効的な時間をクリエーティブな発想に振り分ける。さらに自社の強みをより深く掘り下げ、今まで以上にさまざまなコンテンツを活用して発信していく。

〈神馬本店 社長 神馬 真一郎 氏/情報収集強め商品開発へ〉

 本年度上半期(2018年7~12月)の売上高は、秋物の需要で大きな物件がなく、細かくなる傾向にあり、前年同期並みで着地しそうだ。五輪需要も今のところないものの、接客サービス向けの需要は増えてくる可能性があり、そこに向けた商品開発を優先する。

 特に事務職は事務の仕事だけではなく営業職も兼ねるといったように、職域が増えてきた。G7の中で日本の労働生産性が最下位だけに、今後は職場改革がさらに進む可能性がある。そこへ見合った商材を開発、提案していかなければならない。

 時代に付いていくためには大きなかじ取りも必要で、顧客との接点を作りながら情報収集も力を入れる。さらに拡張現実(AR)も活用し、カタログへの掲載を広げ、より取引先が提案しやすくする工夫を高め、市場開拓につなげる。

〈ガードナー 社長 渡辺 英治 氏/防塵衣の販路広げる〉

 2018年12月期の売上高は前年比8%の増収だった。半導体メーカー向けを中心に防塵衣が好調に動き、売り上げ、利益ともに目標をクリアした。中期経営計画の初年度に良いスタートが切れた。

 ただ、米中貿易摩擦など不透明な要素が多く、半導体市場は決して楽観視できない。クリーンユニフォームメーカーとして培った開発技術を強みに販路を広げたい。自動車塗装、ロボット産業向けのウエア供給に加え、化粧品、製薬メーカー向けも安定している。バイオテクノロジー関連でも声が掛かることが増えた。

 19年は天皇陛下の退位と皇太子さまの新天皇即位に伴う10連休など休日が増える。従業員がしっかり休める環境を整える一方、生産性の向上が必要になる。全社で生産工程を確認できるシステムの導入や、物流費の削減に取り組む。

〈チトセ 社長 阿部 陽一 氏/ロスない生産体制を〉

 2018年12月期は後半に巻き返し、売上高は前年並みだった。前半は生産がうまく回らず、オーダーは順調に入っているのに在庫がないという状態だった。この反省に立ち、19年こそはロスのない生産体制を整えたい。

 飲食店向けユニフォームは、独自性を出し時代に合う商品を提案していく。カタログ「アルベ」ではホテルへのスーツ商材に加え、旅館向けなどに和を意識したウエアを企画している。

 7年目を迎えたメディカルウエアでは成熟している市場にどう食い込むかが課題。後発組としては、オリジナリティーのある商品で勝負したい。好調な「ミズノ」のメディカルウエアは、現場で働く看護師から「これを着て働きたい」というニーズもある。18年に発売した「ミッシェルクラン パリ」の提案にも力を入れる。

〈アルトコーポレーション 社長 廣瀬 由武 氏/ショップ向けを拡充〉

 2019年は好調な「コーデュラ」シリーズをはじめプロショップ向けの商品を増やす。コーデュラはサービスからワーキングまで幅広い職種に対応できる。軽量で丈夫というだけではなく、気化熱を利用した冷却効果があり、リピーターが多い。ショップから納入まで使っていただけるように一部はカタログで定番商品にした。

 18年は夏にシャツやブルゾンが売れず、苦戦した。19年は他社にない商品を打ち出す。春にコーデュラデニムのワークウエア、秋には企業納入に対応するコーデュラのワークウエアを出す。生産も国内外に振り分け小回りを利かせる。

 今年はオリジナルで電動ファン付き(EF)ウエアを展開する。メインブランドの「ボディファイン」から3型出し、コンプレッションウエアとともに提案する。

〈ボストン商会 社長 米澤 博 氏/ニットスーツで市場開拓〉

 2019年2月期は、好調なホテル業界からの受注が多く微増収、微増益で着地の見通し。ホテルの新規開業、リブランドに伴うリニューアル案件を取り込み売り上げ拡大につなげたい。フロントだけではなく、宴会スタッフ用のウエアも力を入れ、引き合いが増えている。

 アイテムではシワになりにくい素材を使った「ノンストレスニットスーツ」が好調で、ホテル向けのほかにカーディーラーでの採用が決まり、新たな市場開拓につながった。トレンドラインを取り込んだタキシードシリーズも浸透している。19年はほぼ全ての商品をリニューアルする。展示会に足を運んでもらいモノ作りへの姿勢を見てほしい。タキシードシリーズに続き、宴会・料飲向けのワンピースも投入する。アミューズメント系にも投資したい。

〈明石スクールユニフォームカンパニー アクティブチャレンジ部企画部長 浅沼 由佳 氏/しっかり種をまき、刈り取り〉

 本年度上半期(2018年6~11月)は、前期にあった大型物件がなかった影響でワーキングが前年同期比で微減収だった。メディカルが横ばい、介護向けを中心としたケアが2桁%の増収で、アクティブチャレンジ部全体としてはまずまずの結果となった。メディカル、ケアとも「ルコックスポルティフ」ブランドの販売がけん引し、「国際福祉機器展HCR」など展示会を通じた新規顧客の開拓に取り組んだ成果が出てきた。

 別注もコンペで受注するケースが増え、着実に伸ばしつつある。売上高に占める別注の割合は10%以上になりそうで、しっかり種をまいて刈り取っていきたい。

 下半期は2月、3月が売り上げの大きい月となる。堅調な受注を維持していければ、目標とする売上高21億円の達成が見えてくる。

〈トンボ 営業統括本部 執行役員ヘルスケア本部長 永瀬 公雄 氏/「ヨネックス」は好感触〉

 本年度上半期(2018年7~12月)は、リハビリ・入院向けのコンフォートウエアや検診用ウエアの販売が好調で前年同期比約10%の増収だった。コンフォートウエアは商品的に評価されている点と、在庫をうまく持って欠品が少ない点から引き合いが増えてきた。

 検診用ウエアも商品のバリエーションが多く、病院での商品入れ替えのタイミングで選ばれることが増えつつある。

 新たに投入する「ヨネックス」ブランドのメディケアシリーズもサンプル依頼が予想以上に多い。スポーツブランドへのニーズが高まる中で、良いタイミングで投入できたと思う。17年に開発したニットの患者衣も販売実績ができてきた。期待できる商材が多く、ヘルスケア事業で初の売上高20億円の突破を目指したい。