ごえんぼう

2019年02月07日(木曜日)

 「海外にいくらでもあるから」。ある染工場の社長氏は、「日本の染工場がなくなってしまってもいいのか」とアパレル会社の社長に問うと冒頭の答えが返ってきたと悔しがる▼不動産事業の利益で黒字にしている例はあるものの、多くの中小染工場の本業は赤字だとみられている。「キー・インダストリー」とおだてながらも、染工場の苦境に対する繊維産業の関心は薄い▼黒子意識が強いせいか、染色企業は情報発信に慎重。だから、同業他社が何が得意で何を不得手とするのかも分からない。他にない技術を持っているかもしれないが、そのことに自信を持てない▼多くの染工場は、「この条件でできないなら、他の工場に注文する」と言われることを恐れ、薄利で、時には赤字覚悟で受注してきた。これでは展望が開けるはずはない。「自分で売る力を持たないとどうにもならない」と染色機械メーカーの社長氏は指摘する。同感だ。