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東洋紡STC/エコ素材の開発急ぐ/機能材事業は順調推移

2019年02月19日(Tue曜日) 午前10時57分

 東洋紡STCは、2018年度から21年度までの中期4カ年計画に取り組んでいる。中計では売り上げ拡大よりも利益の改善を重視。今のところ「ほぼ計画通りに推移させている」(西山重雄社長)と言う。

 このほど東洋紡が明らかにした18年4~12月期連結決算によると、繊維・商事セグメントの業績は、中東向けトーブ地の輸出で苦戦が続いた結果、売上高が前年同期の484億円から464億円に減少したものの、営業損益を前年同期の赤字からほぼ収支とんとんに改善した。

 同社の場合、例年1~3月期に利益が集中する事業構造となっており、通期では営業黒字を確保できるとみている。

 中東向けの輸出については、18年度上半期、かなり控えめの予算で臨んでいたため、「当初計画は達成したものの、想定していた以上に市況の戻りが遅い」とみて、当面は市場の推移を静観する。

 主力のスポーツ、ユニフォームでは、海外生産するアイテムの持ち帰り比率が高く、諸経費の高騰で利益が伸び悩んだものの「物量は確保できた」。

 昨年9月の火災で敦賀工場での生産がストップしていたダウンウエア向けナイロン「シルファインN」を協力工場に委託生産してもらうめどをつけており、19年度もスポーツ・アウトドアブランドへのアプローチを強化し、販売増を計画する。

 昨年11月に開いた東洋紡グループ繊維総合展が好評だったとし、今後も継続的に開催していく。最近は、寝装・寝具メーカーからスポーツ素材、インナー素材を求められたり、スポーツアパレルからユニフォーム素材を求められたりすることが多くなってきたという。

 これらのニーズに応えるため今後も、部門間・グループ間の垂直・水平連携を強化し、同社に寄せられるニーズへのきめ細かな対応で新しい商流、販路の開拓に力を入れる。

 「生分解性素材のような環境配慮型の商材がなければ生き残っていけない」とエコ素材のラインアップを課題に掲げ、全社的な取り組みでエコ素材の開発を加速する。

 一方、機能材事業は中計通りのペースで拡大を続け、耐切創手袋向けのスーパー繊維の販売が順調なほか、中国から輸入しメディカル資材向けに販売するスパンレースも実績を伸ばしている。