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アパレル総合特集(2)/アパレル総合19春夏~ネクストトレンド~ウイメンズ編

2018年11月26日(Mon曜日) 午前11時46分

〈オンワード樫山「組曲」/母娘買いを強みに〉

 オンワード樫山は、ウイメンズブランド「組曲」19春夏企画で、母娘で購入可能な企画をそろえる。母親にはオケージョンラインやツイード系のジャケットを提案。一方、娘世代(20代女性)には鮮やかなフラワープリントのアイテムを投入するなど、カラーやプリント物で売り場を彩る。

 現在、同ブランドのファン層が広がっており、店頭には母娘での来店が増えている。「本来はエージで区切っていないものの、母娘買いは大事なキーワード。それぞれに向けた企画を用意する」(オンワード樫山)とデザイン立案の経緯を語った。

 フラワープリントの商品はミディ丈のスカートをはじめ、トップスやインナーも展開。さらにマリンテイストを意識したカジュアルなブルゾンでは多くのカラーをそろえる。ブルゾンにボーダー柄のカットソーを合わせる提案も今季の特徴になっている。

 娘世代にはストレッチを利かせた組曲のオリジナルジーンズ「Kデニム」を投入。ソフトなはき心地と控えめな加工感でカジュアルシーンにアクセントを加える。

〈三陽商会「サンヨーコート」/撥水など機能性に強み〉

 三陽商会は、コーポレートブランド「サンヨーコート」が好調に推移し、10月度は前年同月比7%増となった。気温が低下したことでコート類全般が動き、特に婦人アウターをけん引。この流れを継続し、19春夏企画もスプリングコート類を強化する。

 同シーズンは、ベンタイルやコットンソロなど、撥水(はっすい)や透湿の機能性を持たせたスプリングコートが充実。ナイロンワッシャーや先染めのポリエステルツイルといったシワ感のある素材も採用する。三陽商会では「表面感のある素材に支持が集まっている」と分析。春夏においてもワッシャー系の素材を採用することになった。婦人では軽快なラベンダーカラーを投入するなど、春夏らしい彩りで店頭を演出する。中心価格はメンズ5万9千~6万9千円、ウイメンズ5万3千~7万3千円。

 森下公則デザイナーとのコラボによるカプセルコレクション「ブルーフラッグ+キミノリ モリシタ」では、メンズ4型、ウイメンズ4型を提案。メンズはテントラインのオーバーサイズコート、ウイメンズではドレスとしても着用可能なアウターを並べる。

〈イトキン「タラ ジャーモン」/ワンピ拡充、値頃品も〉

 イトキンの婦人服「タラ ジャーモン」は19春夏に得意とするワンピースをさらに拡充するほか、日本向け企画のインポートも増やし、市場への親和性を高める。値頃感のある商品投入で新規顧客開拓にも力を注ぐ。

 同ブランドは常に二つの異なるインスピレーションを掛け合わせて新しい価値観を創造する。19春夏は米国の50年代の良家子女をイメージし「スワンたち」とゴーギャンの「タヒチの女たち」をテーマにした。

 12月中旬からウールの無地ワンピースやデージーやハート柄のレーヨンプリントワンピースを展開。1月はドットジャカードにハート柄のプリントのワンピースのほか、4万円台の低価格ワンピースも4色展開。2月は素材のバリエーションを広げたワンピースのほか、綿を特殊コーティングしたチェック柄のトレンチコートも提案する。

 3月はパールやビジューボタンもアクセントに使う。4月はポリエステルタフタの軽いワンピース、5月は南国の果物柄の刺しゅう物やシボタッチのワンピースなどを展開する。

〈ルック「スキャパ」/強みのニットは倍増へ〉

 ルックの「スキャパ」は19春夏物を11月から展開する。強みのニットの投入品番数は昨年の16から倍以上の35品番に拡大する。アイテムに占めるニット構成比率は昨年の14%から22%に上昇。「ニット×スカート」スタイルを打ち出す。

 19春夏は「カラーコンボ」をテーマに、パステルカラー、アステカゴールド、セメントカラーを提案する。11月中旬から冬素材の春カラー企画として、コートインのニットを展開。12月はオケージョンに合わせたスーツ、セットアップをカジュアルでも着られる企画で打ち出す。1月後半からニットの型数を増やして本格投入。「強みのニットにスカートを合わせたスタイリング」を訴求する。

 2月はホワイトとネービーをキーカラーに合繊のセットアップを。3月はアステカゴールドを打ち出す。4月はカーキでもグレーでもないセメントカラーを加える。ビッグボディーのドレスはベルトでローウエストマーク。ローズウッドカラーも提案する。リネン100%のジャージー素材は家庭洗濯も可能という。5月以降の盛夏物は品番数を絞り込む予定。

〈三陽商会「ラブレス」/月次投入方式に転換〉

 三陽商会のセレクトショップ「ラブレス」「ギルドプライム」の婦人服は19春夏、小テーマに合わせた月次投入方式に転換、ボトムの強化も図る

 婦人服は19春からラブレスとギルドプライムの垣根をなくし、毎月小テーマに合わせたカプセルコレクションを展開する月次投入方式に切り替える。1~2月はセールからの転換MDとして、春物先見せによる店頭鮮度アップを図り、“ちょっと先ジャスト”商材も提案。3月はテキスタイルグラフィックブランド「ノワート」とのコラボによる「ダークフローラル」を展開。ジオメトリック柄を織り交ぜたオリジナルの「レトロマリン」も提案する。

 3月末からはカラーを訴求、4月中旬からは着回しができる「トラベラー」、デザイン会社とのコラボ「トワルド ジュイ」でリゾートシーンを演出。透け感のある素材に撥水(はっすい)加工を施した「アンチレインズ」も投入する。アイテムではボトムを強化し、売上高の20%を目標に広げていく。着飾るボトム(デザイン性)と使えるボトム(ベーシック)の2軸で企画を強化する。

〈レナウン「アクアスキュータム」/テーラードアイテム注力〉

 レナウンの婦人服「アクアスキュータム」の19春夏のシーズンテーマは「ロイヤルカラーズ」。英国王室と王族のライフスタイルを具現化し、三つのテーマにフォーカスするコレクションにした。

 女王のスタイリングに象徴される華やかな色使いやディテールを表現したのがロイヤルカラーズ。ウィンブルドンや全英オープンなど英国王室はスポーツとの関わりも深く、ストライプを中心にスポーティーなスタイルを提案するのがロイヤルスポーツ。三つ目が英国連邦であるカリブ海の島々でのリゾートスタイルを打ち出すカリビアンリゾートである。

 同ブランドはリブランディングに踏み出しており、インターナショナル化に向けてシニア企画を排除した。167年の歴史こそブランドの財産とし、アクアスキュータムならではの「コンテンポラリー」「ラグジュアリー」といったキーワードを軸に全アイテムを刷新する。

 特にテーラードアイテムに注力し、テーラード工場で縫製した本格仕様のジャケット、パンツを社会で活躍する女性に提案する。

〈19春夏シーズンの「AFWT」ファッションショーから/装飾性や人工素材にフォーカス〉

 19春夏シーズンのファッションイベント「アマゾン・ファッション・ウィーク東京」(AFWT)では、参加した計51ブランドのうち、約20ブランド(フィリピンなど海外勢を含む)が初出展となった。特にデビュー組の若手デザイナーが意欲的なショーを行っており、春夏シーズンのトレンドをうまく表現している。

 AFWTのオープニングを飾った「アオイ ワナカ」は、今年デビューしたウイメンズブランド。植物を想起させる装飾的なテキスタイルやフラワープリント、ジャカード織りを駆使し、躍動感のあるドレスやパンツルックを披露した。

 ドローコードやショートパンツを採用するなどスポーティーな仕様を絡ませ、スタイリッシュにまとめている。ともすればバランスが崩れてしまいそうな装飾テキスタイルを使用するが、シャープなカッティング技術で凛とした女性像を描く。

 創業間もないブランドということもあり、蝶の蛹(さなぎ)を自身のブランドに重ね、「いつか青空に羽ばたきたい」とデザイナーの和中碧。伝統工芸の絞り染めや人工素材の「ウルトラスエード」、天然のシルクを使い、異素材のスタイリングにもチャレンジした。

 同じくデビューコレクションとなった「アカリミヤヅ」は、輪廻をテーマにした立体的なアイテムを発表。シフォンやチュール素材をレイヤードし、アシンメトリーなフォルムでドレスを構成する。ペールトーンのピンクやグリーンを織り交ぜ、モデルの体をふんわり包み込むようなトップスも特徴になった。

 最後は、デザイナー支援事業「Tokyo新人デザイナーファッション大賞」のプロ部門を受賞するなど、近年はセレクトショップとの取引を増やしているウイメンズブランド「ステア」。国内で調達したレースやタフタをドレスへ落とし込む企画が人気で、20~30代女性に向けたMDとうまく合致している。