タイフジボウテキスタイル/多能工化で生産性向上/縫製は月産15万枚体制に

2019年03月08日(金曜日) 午前11時58分

 富士紡グループの紡績・編み立て・縫製タイ子会社であるタイフジボウテキスタイル(TFT)は、多能工化による人員の効率的配置などで生産性の向上に取り組む。紡績工程で一定の成果が既に出ていることから2019年度は編み立て工程と縫製工程で同様の取り組みに挑戦する。(バンコクで宇治光洋)

 TFTは、富士紡グループのインナーブランド「BVD」向け原糸生産と編み立て・縫製を担う。現在、綿糸生産の60~70%がBVD用原糸、残りはフジボウテキスタイルへの供給と自販向け。編み立て・縫製は全てBVDなど富士紡グループのインナー製品向けとなる。

 岩國信利社長によると、18年12月期は減収減益となった。17年度に紡績設備を縮小したことに加えて綿花など原料費の上昇、さらに編み立て・縫製は日本でのアパレル製品販売に勢いがないことの影響を受けている。

 ただ、縫製は17年度に設備を増強。これを生かすことで月産15万枚体制とすることを目標に、人材育成などを18年度は進めた。その結果、「ほぼ15万枚体制に近いところまで到達している」と、一定の成果が上がる。

 19年度に関して岩國社長は、「受注環境は決して良くない」と分析。このため受注状況に合わせた生産対応力の強化に努める。多能工化を進めることで人員の効率的配置を可能にし、生産コストに占める固定費の影響を抑えることが目的となる。

 紡績では既に、工程内での多能工化が進んでいる。19年度は編み立てと縫製でも同様の取り組みを進める。「縫製はミシンを扱う関係上、急激な多能工化は難しいが、検品・品質管理など周辺工程から着手していく」と話す。こうした取り組みで生産性を高め、収益力の維持・強化を目指す。

 一方、紡績事業は自販の拡大に力を入れる。現在、同社の原糸自販比率は5~10%程度だが、別注糸を中心に販売拡大を目指す。既に日本のアパレルに採用されるなど一部で成果も上がり始めた。