糸から見る潮流/第16回ジャパン・ヤーン・フェア④

2019年03月12日(Tue曜日)

スポーツや資材で機能糸を

 「ジャパン・ヤーン・フェア」(JY)では多彩な機能を持った糸が一堂で見られるのも魅力の一つ。来場者からも機能性を求める声は多く、出展企業はニーズやトレンドに沿ったさまざまな機能糸を打ち出した。ファッション衣料だけでなく、アウトドアやスポーツ衣料、産業資材用途にも訴求する企業は多い。

 ニットーボー新潟(新潟市)は新商品の「P2スパン」をスポーツやアウトドア向けの商品として訴求した。短繊維のポリプロピレンで保温性や速乾性、軽量感がある。ポリエステルやウール、綿と混紡することによって、機能性だけでなくファッション性も高めた。

 東洋紡STCは原綿改質による超消臭機能糸「@デオ」などを紹介した。@デオはインナー素材として実績があるが、高強力ポリエチレン繊維「イザナス」「ツヌーガ」といった高性能繊維も展示するなどして、産業資材も含めた幅広い素材を取り扱うことをパネルも使ってアピールした。

 富士紡ホールディングスは「電熱ヒーターや導電繊維用として、ステンレス繊維に対する関心が高かった」と話す。オーミケンシはアボカド成分練り込みのレーヨン短繊維が注目された。中国ではフェースマスク用として使われており、今後は衣料用としても提案する。

 高い機能性を生かしてファッション向けに訴求する企業もある。帝人フロンティアはポリトリメチレン・テレフタレート(PTT)繊維「ソロテックス」の長繊維、短繊維をメインに展示。ストレッチ性、形態安定性などが特徴で、特に尾州産地に合わせて短繊維のバリエーションを拡充して提案した。

 旭化成はスパンデックス「ロイカHS」と先染めナイロン長繊維とのダブルカバリング糸「ベービーフィット」を新提案した。高伸度や高回復性などがあり、「ホールガーメント」編み機に使えるストレッチ糸である点が最大の特徴と言う。