「インターテキスタイル上海」/日本館の商社/機能性、独自加工を訴求/内販深耕に向け多彩に

2019年03月14日(木曜日) 午前11時21分

 【上海支局】今日14日まで開かれている服地と副資材の国際展示会「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2019春」の「ジャパン・パビリオン」に出展する各商社は、中国内販の深耕に向け、スポーツからファッションまで幅広い用途の生地を出展している。機能性や独自加工のアピールに余念がない。

 田村駒は、スポーツからメンズ、レディース向けの機能性生地を出展。接触冷感などの機能性のアピールに特に力が入っている。内販はカットソー生地のオリジナルブランド「フィルジータ」を中心に堅調に推移しているが、先行きが不透明になっていることから、今回展を機に顧客への提案をさらに加速していく。

 モリリンは、尾州と北陸産地の日本製と、中国製のバラエティー豊かな高付加価値の生地をそろえた。七つのコーナーを設け、約210品番を訴求。オーガニックコットン使いでシルケットや強撚などの加工を施した生地などが引き合いを受けている。

 豊島は、多方向ストレッチの「ワンダーシェイプ」や和紙糸、食材の残りかすで染める「フードテキスタイル」などをアピールする。内販に関しては、メンズブランドとの取り組みが順調に推移している。日本製に加え、中国製の販売も徐々に立ち上がっている。

〈旭化成/ベンベルグの各用途紹介/アウターは黒原着や丸編みに注目〉

 旭化成はキュプラ繊維「ベンベルグ」の総合ブースとし、アウター、裏地、インナー、寝装の各用途で展開する素材を紹介した。ブースでは新たに作成したビジュアルをモニターで流してベンベルグの世界観を伝え、サステイナビリティー(持続可能性)の観点からベンベルグの素材特性や企業としての取り組みも紹介した。

 裏地は、日本製と中国製(寧波宜陽賓覇紡織品)の商品を展示したが、今回は日本製の比率を増やした。中国でターゲットとするメンズの高級オーダーメードやレディースに向け、日本製は特に先染めやプリント、中国製はジャカードの品種を増やしている。

 アウター用は中国で取り組みの深いコンバーターの生地を中心に展示した。注目されたのは、順調に拡大しているベンベルグの黒原着糸を使った生地や、特徴的なジャカード、丸編み生地など。

 黒原着糸はポリエステルと複合で使われるケースが多く、(1)ベンベルグを原着にして後染めの回数を減らす(2)ポリエステルとの収縮差で起きるパッカリングを解消――の利点から採用が増えている。特にチェック柄の流行とともに販売が伸び、現在は月産12~13トンで紡糸機2台がファッション用でフル稼働する形になっていると言う。

 シルキータッチに仕上げた丸編みが中国、イタリア、トルコ、ポルトガルなどでヒットするなど、特徴を持たせた丸編みもバリエーションが増えている。快適な肌触りなどを理由にこれまで少なかったというフィットネス用などにも採用が広がってきた。

 インナー用では、ベンベルグの機能性を訴求。中国では秋冬の保温インナーでの採用が多いが、今後は冷感などの機能を生かして春夏物も広げていく。ヨガウエアなどアクティブウエアもターゲットとし、ベンベルグ×ポリエステル、ベンベルグ×ナイロンなど合繊との複合も増やしている。

 寝装用はシルク混や「テンセル」混の織物、綿混などのニットのほか、中わたもシート状と粒状の2タイプを紹介した。中わたは衣料用が先行しているが、吸湿発熱や吸放湿性などの機能を訴求して寝装にも広げていく。

〈CHICのキッズゾーンに初出展/青島日毛織物〉

 ニッケグループの青島日毛織物は、「インターテキスタイル上海」と併催している「中国国際服装服飾展覧会(CHIC)」に初出展した。キッズゾーンでの出展で、中国市場での知名度向上が狙い。

 ニッケグループの衣料繊維事業の中国内販は、学生服を中心に拡大を計画する。中国の学生服市場が成長を続けていることが背景で、昨年はユニフォーム関連の展示会への参加や個展の開催などの取り組みを進め、重点的に取り組む協業先も定まってきたと言う。

 今年は中国内販を加速させる考えで、中国での知名度向上を図るためにCHICへの参加を決めた。ニッケブランドの知名度向上を狙い、ブースでは、学生服だけでなく、スーツ地やオフィスユニフォームなどニッケグループが展開する素材を総合的に展示するとともに、モニターで企業概要を紹介した。