中国タオルメーカー/大手の対日販売堅調/中小・零細企業減少で

2019年03月15日(Fri曜日) 午後5時30分

 中国・山東省の大手タオルメーカーの対日販売が伸びている。2018年の中国からのタオル輸入量は減少したが、環境規制厳格化で中国国内の中小・零細メーカー数が減り、環境対応が進む大手メーカーが受注を伸ばす構図にある。

 財務省貿易統計によると、2018年の中国からのタオル輸入重量は前年比8・5%減の3万2238トン。タオル輸入量全体に占めるシェアは、3・8ポイント減の45・5%だった。低コストのベトナムへのシフトが進むほか、日本のタオル需要が鈍いことから輸入量が伸び悩んだ。しかし、大手タオルメーカーの対日販売は伸びている。

 世界最大級のタオルメーカー、孚日集団(サンビーム)は、18年の売上高が前年比8・0%増だった。欧米やアジア向けが伸びた。対日販売は5%増の1・28億ドル、重量は1万3500トンと増加した。増収要因の一つとして、中国の中小タオルメーカーの減少を挙げる。さらにアジア向け工場の増設がプラスに働いた。

 同社はアジア向けの第1工場、欧州向けの第2工場、米国向けの第3工場、中国国内向けの第4工場を持つが、18年に第5工場を新設し、アジア向けを増強。エアジェット織機90台やスクリーンプリント7台を導入して日本やシンガポール、マレーシアなどへの輸出を拡大した。第5工場は19年にさらなる増設を計画する。

 濱州亜光家紡は、対日販売が5%増の3千万ドル。同社の全売り上げに占める対日割合は10%程度となっている。18年に汚水処理の第2工場を稼働させた。「18年春に目立った中小タオルメーカーの倒産と、環境対応の強化でオーダーが増えている」(同社)と説明する。

 19年の対日の見通しは、両社とも盛り上がりに欠ける日本市場の影響を挙げて「厳しさがある」と慎重な見方を示す。

〈山東省展閉幕/価格面で対日難しく/小口化の流れも顕著〉

 14日まで大阪市中央区のマイドームおおさかで開かれていた「第21回中国山東省輸出商品展示商談会」の出展者からは、「対日ビジネスが難しくなりつつある」との声が数多く聞かれた。価格要求が厳しさを増し、大口の発注が東南アジアなどに流れて行っているためだ。

 イ坊潤通進出口は同展に毎回出展し、売り上げの7割が対日。自社工場と協力工場でベビー・子供服やタオルのOEMを手掛け、独自の生地として360度ストレッチ素材を開発したり、ディズニーとライセンスを結んだりするなど付加価値化にも力を入れている。しかし対日輸出は近年横ばい。その背景には、日本からの「価格要求が厳しすぎる」ことがある。今回の商談も価格ありきのものが多かったという。

 3回目の出展だったイ坊泰爾家紡は対日が4割。メンズ、レディース、子供服、バッグ、靴下など多様なアイテムを供給できる点が特徴で、200枚からという小口対応も強み。同社も対日で「値段が合わないケースが増加」と、価格競争が激しくなっていることを強調。対日拡大に向け「さらに付加価値化するしかない」と決意を示す。