「インターテキスタイル上海19春」レビュー(1)/各ブース盛況も内販は明暗

2019年03月19日(Tue曜日) 午前11時12分

 中国・上海の国家会展センター〈上海〉で12~14日に開かれた「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2019春」は、会期の3日間とも天候に恵まれ、盛況だった。特に日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)が主催する「ジャパン・パビリオン」に出展したサンウェルや柴屋、国際館に単独出展したスタイレム、中国館の機能ゾーンにブースを構えた東麗酒伊織染〈南通〉や南通帝人のブースの来場者が目立って多く、「過去最高」や「前回春展の2倍」となった。

 一方、日系出展者の内販は、ここに来て明暗が分かれている。

 スタイレムやクリスタルクロスは好調を維持している。スタイレムが同展と並行し、上海の常設展示場で開いた個展は今回もにぎわっていた。会期2日目に訪れたあるレディース上場企業のデザイン総監は「ここ(スタイレム)の生地が一番好き」と話した。

 同パビリオンに出展したクリスタルクロスは、中国を中心とする18年輸出額が前年比で約2倍になった。昨年から備蓄品の内販にも乗り出し、勢いを加速させている。

 ただ、こうした好調企業は一部にとどまり、多くの内販は昨年後半から息切れ感が見られる。「去年前半はとても良かったが、後半から伸びが鈍った」「今年に入って足踏みしている」といった声が、ジャパン・パビリオンの出展者から聞かれた。背景には景気の減速や、米中貿易摩擦への警戒感の影響でアパレルブランドが発注を減らしていることがありそうだ。

 こうした中、今回展では、より差別化した生地の提案が増えた。

 宇仁繊維は「今は景気減速によりトレンドが変化する転換期」のため、従来以上に高級化を図ったジャカード織物などを前面に打ち出した。コスモテキスタイルも、中国では加工が難しい綿をベースにした天然素材と合繊の複合素材使いをアピール。サンウェルはオーガニックコットンを使用したダブルガーゼなど、高付加価値の日本製生地を訴求した。(上海支局)