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スタイレムイタリア/対欧販売比率6割以上に/サプライチェーン構築進む

2019年03月27日(Wed曜日) 午前11時24分

 スタイレムのイタリア法人、スタイレムイタリアの対欧州売り上げ比率が6割以上に達し、日本本社向け・中国法人向けのグループ内売り上げを上回った。フランスやドイツのアパレル攻略の成果が本格的に表れた。今後、グローバルSPAも含め対欧攻略を加速する。

 同社はプラート産地に拠点を置き、現地の紡績、機業、染工場などと協力関係を構築。原料や生機を備蓄する産元形態に近いビジネスモデルで、プラートの毛織物主体の「レティンテ」に加え、コモ産地のジャカード織物を主体に構成する「エディツィオーネ・リミタータ」も含めた2コレクションを展開している。

 レティンテには、ウールを軸にリネンやレーヨンなどの短繊維交織も加え、意匠性の高い先染め織物もそろう。設立6周年目を迎えて、「ゼロからのスタートだったが、近年は一定量の仕事を各協力企業に安定的に出せる」(中森慎也取締役)までにサプライチェーン構築が大きく進んだ。

 同社販売量の3分の2を占めるレティンテの対欧州販売比率は75%に到達、エディツィオーネ・ミリタータも欧州向けが6割を占め、グループ内販売との比率はこの2年で逆転した。法人設立目的の「欧州産生地を欧州アパレルに販売する」戦略がここに来て軌道に乗ってきた。

 背景には、原料備蓄や企画力もさることながら顧客との情報交換の密度が高まり、「要望を擦り合わせる中、自社テキスタイルの強みやアイデンティティーが確立し、それが生地ブランディングにもつながっている」ことがある。

 ここまで、「トップメゾンよりボリュームの取れるイタリア、フランス、ドイツのミディアムハイクラスのアパレルブランドをターゲットに見定めて攻略を進めてきた」が、この数年でこのクラスのアパレルと安定して取り組める体制が整った。今後は、よりボリューム感が期待できるスペイン系のグローバルSPAの攻略も視野に、他国へも同手法での水平展開を狙う。