この人に聞く/紡拓会 秘書長 黄 偉基 氏/EPA活用し日本とともに発展を

2019年04月05日(Fri曜日) 午前11時22分

 3、4の両日、東京で約13年半ぶりに「パンテキスタイルフェア東京」が開催された。主催者である台湾の繊維産業連合会「紡拓会」の黄偉基秘書長にその狙いと今後の展望を聞いた。

  ――例年の大阪展に加え、東京で再開した目的を改めて。

 2020年の東京五輪・パラリンピックを契機とした日本経済、国際都市・東京のさらなる発展に期待しています。

 台湾の繊維・テキスタイルメーカーの強みの一つは、スポーツ用途で優れた機能素材を持っていることです。これまでにも、オリンピックやサッカーW杯などで各国のチームユニフォームや世界的なシューズブランドに台湾の機能素材が採用されてきた実績があります。

 18年に台北市で開かれた「台北紡織展(TITAS)」にもスポーツアパレルをはじめ、多数の日本企業が来場しました。20年の東京五輪を機に、日本のブランドや商社とタイアップし共に商機を広げたいと思っています。

  ――台湾繊維企業の強みは。

 この四、五十年間で培ってきた日本の厳しい品質への対応力▽多様な高機能素材▽サステイナビリティー(持続可能性)▽日本市場にマッチしたデザイン力――が強みです。

 台湾企業が生産基地をベトナムやカンボジア、インドネシアなどに移転していることも、日本にとって優位に働きます。特にベトナム生産は、糸、生地、製品いずれも年々増えています。日本とベトナム、日本とASEANの経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)による関税ゼロなどのメリットを生かし、互いに合理的な利益を得られます。さらに、バングラデシュの生産基地も生かせます。

 台湾の繊維産業はこの5年間、毎年0・2~0・5%程度成長しており、ベトナムなど海外投資分を含めると年間成長率は約10%と推定されます。

  ――東京展の今後は。

 来年も開く予定です。イタリアをはじめとする欧州のメーカーにも出展を呼び掛け、台湾の特長である機能性、サステイナビリティーにファッション性を加えて国際的な展示会にしたい。ベトナム・欧州連合(EU)FTA、日本・EU・EPAも利用しながら共に飛躍していきたいと考えています。