産地の4~6月を読む⑥

2019年04月15日(Mon曜日)

遠州 仕事量減少が理由で廃業も

 遠州産地の4~6月の生産見通しは良くない。1~3月が前半には生産がほぼ終了したことに加え、4~6月は元々、秋冬物の生産に切り替わる端境期に当たるため、綿を得意とする遠州では生産は落ち込む。これらのことから仕事量の減少を理由に廃業を選択する機業も見られ、産地の規模縮小に歯止めがかからない。

 自販を手掛ける機業は小ロットながらも年間安定した受注を得ており、端境期や閑散期でも生産スペースはある程度埋めることができている。その半面、受託製造の機業は厳しい状態が続く。特にシャツやブラウス地といった薄地を中心に手掛ける機業は発注そのものが減るため苦境に立たされている。

 ここ数年はシャトル織機による織布の人気が続いていた。それが下支えとなり、春夏物の生産が終盤となる1月以降でも、ある程度生産が続くことは多かった。しかし、今年は店頭販売不振などの影響によって発注が大きく減少。例年2月ごろまであった生産は1カ月ほど早く切り上がり、1月には生産がほぼ終了したような状態だった。

 そのため、今後の受注増加は望めず、3月の年度末に合わせて廃業の届け出をする機業は少なくない。ある産地関係者によると、例年は廃業の理由として“高齢”を挙げる機業が多かったが、今年はそれに“仕事量の減少”を付け加える機業が多いという。「まだ年齢的に何年かやれそうな人でも、仕事が減っているからという理由で廃業を選んでいるようだ」と明かす。