産地の4~6月を読む⑦

2019年04月16日(Tue曜日)

高島 これまでとは違う閑散期

 高島綿強撚織物産地の機業は、資材系を除きこれから閑散期を迎える。「閑散期にも生産し、備蓄しておいて次の春夏向け出荷を待つ」というのが同産地で長らく続く生産スケジュールだが、多品種化や付加価値化、トレンド周期の変化、色柄物の増加などを背景に、このスケジュールも変わりつつある。

 同産地の軽布機業はステテコや盛夏向けインナー・ナイティー、寝装向けを主力とする。以前は品種の切り替えもあまりなく、毎シーズン必ず売れる定番生地というものが幾つかあった。年間を通して定番を織り、備蓄しておくという手法でコストを下げ、同時に即納ニーズにも応えてきた。

 ある機業は、「定番のちぢみ(クレープ、楊柳)を見込み生産して備蓄しておくという手法が通用しなくなってきた」と話す。先述のように事業環境が変化したため。実際、従来の手法で定番生地を織り続けたものの、あてが外れて大幅に生地在庫を増幅させ、いまだそれを出荷できる見通しを立てられない機業も存在する。

 4~8月の閑散期をどう過ごすかが、産地機業の課題として大きく浮上する。鍵は商品開発と、海外市場を含めた新規販路開拓。商品開発ではアウター向けの開発が加速している。その成果の一端は先の産地総合展「ビワタカシマ」でも披露された。

 閑散期の“在り方”が変化した同産地の模索、挑戦が続く。