変わる日中関係 AFF・大阪レビュー(前)

2019年04月16日(Tue曜日)

日本市場の二極化に対応

 日中繊維貿易は大きな曲がり角に差し掛かっている。それを強く感じさせたのが、このほど開催された日本最大級のOEM/ODM展「AFF・大阪」。

 今回のAFF・大阪には過去最多規模の380社が出展。中国以外にも、カンボジア、バングラデシュ、ミャンマー、パキスタン、日本からの出展もあった。加えて、中国企業が盛んにアピールしていたのが、ベトナムなど「東南アジア地域での縫製も可能」という点。各所で「ASEAN縫製にも対応」といった張り紙が見られた。

 背景には、中国で環境規制が強まり、人件費が上昇し、縫製工場の人手不足も顕在化していることがある。日本のアパレル輸入統計でも、中国のシェアは年々下がっている。「大口で納期に余裕のあるものはASEANで」という流れは確実に強まっており、中国企業によるASEANシフトも進められていることが、AFF・大阪の会場でも確認された。

 こうした流れの中で、中国生産の役割は何か。当事者である中国企業の口から聞かれたのは、「小口対応」「短納期対応」「高機能素材」「デザイン力」「企画提案力」といったキーワード。これらの機能はまだまだ中国にアドバンテージがある。

 機能インナーODMの青島依美時尚国際貿易はこれらの要素を兼ね備えながら、「価格をいかに抑えるかが対日拡大のポイイント」と話した。さまざまな機能を持っていても、高価格では日本のニーズに合わない。

 市場の二極化が進んでいるとされる日本。同社はその両極を追う。小口、短納期、機能素材開発、提案力などをここ数年で磨いてきたのは、日本市場のアッパーゾーンを狙うものであり、カンボジアとミャンマーに提携工場を配したのは、日本市場のボリュームゾーンを開拓するため。対日比率が90%と高い同社だが、「常に新しい商材を開発し、機能を磨き、提案を強め、価格を抑えれば、対日はまだまだ伸ばせる」と確信している。