ベトナム製糸業/価格低迷で利益確保に苦戦

2019年04月22日(Mon曜日) 午後5時3分

 ベトナムの製糸業が価格安に苦しんでいるもようだ。米中の貿易摩擦の影響で、米国向けの輸出を手掛ける中国の業者への納品が減っているため。17日付「ベトナム・ニュース(VNS)」が伝えた。

 ベトナムの製糸業者にとって、生糸や綿といった原料価格と、糸の買い取り価格の差が1㌔当たり1ドルほどであれば、利益が見込める。ただ、2018年10月から19年1月にかけて、この差が0・60~0・70ドルに縮まったことで、利益が出せない業者も増えているという。

 今年2月には1㌔当たりの綿の価格は1・9ドル、生糸の価格は2・8ドルほどになり、販売価格との差は1ドルに近い水準となった。それでも、業界関係者は「この水準が続くとは思えない」と悲観的な見通しを示す。

 ベトナム製の糸の輸出先は中国とトルコ向けが大部分を占めていた。しかし、トルコは先にベトナム産の糸に対して反ダンピング(不当廉売)関税を適用したことで、7割を中国に輸出することになった。さらに、中国から米国に輸出される品物の多くに高率の関税を課されるため、ベトナム産の糸は中国からの需要が縮小傾向にある。

〔NNA〕