機構改革から戦略を探る(上)

2019年04月24日(Wed曜日)

合繊メーカー 部門統合でシナジー追求

 繊維産業を取り巻く事業環境が刻々と変化する中、新年度から組織を改める繊維企業も少なくない。合繊、紡績、商社の機構改革から各社の戦略を探る。

 合繊メーカーの機構改革では、幾つかの部門を統合・集約することで部門間にシナジーを発揮させ成長戦略を加速する一方、固定費削減といった効率的な事業運営を狙う。

 旭化成は2019年度からの新しい中期計画をスタートさせた。このタイミングで経営資源の流動性を引き上げ各事業の成長・強化を図るとともに、個々の事業を超える成長領域を追求し事業ポートフォリオの転換を加速するため、大掛かりな機構改革を実施した。

 石油化学事業本部を「基盤マテリアル事業本部」に改称、繊維事業本部、高機能ポリマー事業本部、消費財事業本部を「パフォーマンスプロダクツ事業本部」に、高機能マテリアル事業本部、セパレータ事業本部を「スペシャリティソリューション事業本部」に統合することで、マテリアル領域の6事業本部を3事業本部に再編した。

 東洋紡は化合繊と紡織加工の融合、効率的な事業運営を強化するため、繊維・機能材部門傘下の機能材本部、繊維・商事本部を「繊維機能材本部」に統合、「繊維機能材部門」に名称変更した。

 機能材本部にあったスパンボンド事業部をヘルスケア部門傘下の機能膜・環境本部に移管。AC事業総括部と統合し、「AC・SB事業総括部」に改称した。

 機能膜・環境本部には機能材本部にあった呉羽テックの籍付けも移管。長短不織布・機能フィルターメーカーとして相乗効果の発揮を狙う。

 帝人はユニフォーム事業のシナジー発揮を目的に官需ユニフォームの販売課を帝人フロンティアに移管。帝人フロンティアがユニフォーム全用途を扱う体制に再編した。

これとは別に帝人フロンティアは衣料繊維第一部門、同第二部門、産業資材部門で組織改正を行った。

 三菱ケミカルは繊維素材事業部の組織を再編した。糸・わた、テキスタイル、繊維資材を担当していた繊維、テキスタイル、繊維資材の3営業グループを「ボンネル」中心のアクリル繊維、「ソアロン」中心のテキスタイル、「パイレン」中心の溶融繊維の3グループに戻した。