機構改革から戦略を探る(下)

2019年04月26日(Fri曜日)

商社 組織変え、市場変化に対応

 商社の機構改革は、ロスの低減、開発強化、二極化など市場変化への対応を目的としている。複雑化していた組織体制、指揮系統をシンプルにし、機動力を高めようという意図も見える。

 スタイレムは2月1日付で、事業本部を4事業部・2室編成とし、同本部ファブリック事業部やジャージ事業部の組織も変更した。製品の同本部ガーメント事業部や同本部グローバル事業部にもメスを入れた。

 今回の機構改革の趣旨は主に市場二極化への対応。生地事業では、主力である百貨店アパレルやセレクトショップなどのアッパーゾーン向けを引き続き拡大することに加え、ボリュームゾーンへの対応を強める組織体制とし、販路別に分けた。後者では「より組織的に、かつ製品を絡めてフォローする」ことで開拓を加速する。

 製品事業は、企画提案力を生かしたODM型と、生地との連動によるOEM型とに分けた。生地と違って製品は販路ではなく提案手法の違いを明確にした。

 モリリンは3月1日付の機構改革で、経営企画と知財管理を担う業務企画部、海外事業と海外関連会社を管理する海外事業統括部、素材開発や品質管理で営業を支援する素材開発部を、営業部門直轄組織として新設した。海外事業統括部と素材開発部は同社が目指す、海外事業の拡大と素材開発の強化を表したもの。営業部門の7グループも6グループに再編した。繊維資材グループに内装資材グループを部として編入し、両グループ共通の「海外ビジネス」「素材」を軸にシナジーを発揮させる。

 ヤギは4月1日付の機構改革で、営業本部の3本部体制を2本部体制に変更した。製品を扱う本部を一本に集約したもので、伴ってその下に付随する事業部も販路別の構成へと変更した。八木隆夫社長によると、3本部体制の際は「提案先のバッティング」がそれなりの頻度で起こっていた。

 このロスを解消することが2本部体制移行の最大の目的であり、事業部を販路別組織編成に変更したことと合わせ、「シンプルな体制を敷いた」。早速この機構改革の効果は表れているようで、各人の動きがスムーズになり、機動力が高まっていると言う。(おわり)