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シキボウ/原糸海外販売を拡大/リビング分野は新規開拓に重点

2019年05月16日(Thu曜日) 午後1時9分

 シキボウの繊維事業は、2019年3月期業績が15年3月期以来の営業損失となったことを受け、今期(20年3月期)は原糸の海外販売拡大やリビング・リネン向け生地販売での新規取引開拓などに力を入れることで挽回を図る。これにより今期は繊維事業の売上高230億円(前期比1・4%増)、営業利益1億円(前期は営業損失7600万円)を見込む。

 清原幹夫社長は、中期経営計画初年度だった18年度業績に関して「産業材事業や不動産・サービス事業はほぼ計画通りだったが、繊維事業が大きく出遅れる結果となった」と指摘。繊維事業苦戦の要因として糸売りの不振、中東民族衣装用織物の輸出低迷、リビング向け生地販売の苦戦を挙げる。ただ、「個別に見れば好転している部分も多く、今期につながる動きがある」とも強調する。繊維事業は18年4~12月期までは営業損失だったが、19年1~3月期だけを見ると黒字浮上した。

 こうした流れを確実なものにすることで今期は繊維事業の黒字浮上を計画する。加藤守上席執行役員繊維部門長は「原糸の海外販売拡大、中東民族衣装用織物の回復、リビング・リネン向け生地販売の強化に取り組む」との考えを示す。

 原糸はベトナムの協力工場で生産する糸を中心に日本やアジア市場での販売拡大を進める。リビング・リネン向け生地販売は既存の有力取引先に加えて新規取引先の開拓に取り組む。特にインバウンド需要が期待されるホテルリネン向け生地・製品に力を入れる。中東民族衣装用織物は、ここに来て流通在庫の整理が進みつつあることから市況低迷に底入れ感も出てきた。このため今期からの回復に期待を寄せる。