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19秋冬婦人服企画/サステイナブル対応進む/原料調達面からスタート

2019年05月21日(Tue曜日) 午前11時30分

 百貨店向け婦人服アパレルの19秋冬企画に、サステイナビリティー(持続可能性)の色合いが強まってきた。三陽商会は「シンク サステイナブル」という系統立った事業活動を推進、レナウンも秋にはCSR憲章の発表を予定する。欧米に比べて遅れているといわれる日本だが、原料調達面からサステイナブル対応が始まっている。(鈴木康弘)

 三陽商会は19秋冬に地球環境に配慮した事業活動「シンク サステイナブル」にのっとり、環境に配慮した原材料調達、単なる素材の原料化や再利用ではなく、元の製品よりも次元・価値の高いものを生み出すアップサイクルなどに取り組む。

 同社は19秋冬商材から、全ての製品でリアルファー使用を禁止した。伊ボット・ジュゼッペ社のノンミュールジングウール(子羊の臀部〈でんぶ〉の皮膚と肉を切り取らない)を採用するなど、アニマルウェルフェア(動物福祉)を進める。

 環境配慮型原材料調達では、再生のグリーンダウンを2014年からコートで商品化してきたが、「アマカ」は11月にグリーンダウンを投入する、価格は7万9千円で、ダウンが二極化する中で高付加価値対応といえる。

 「エス・エッセンシャルズ」はオーガニックコットンと再生ポリエステルを使用。「エポカ」は好評のコーディネートできるニットアイテム「ラマリア」に新ラインを投入する。リラックス感とサステイナブル要素(再生ウール使用)を加えた「ラマリア イン カーサ」で、9月にデビューする。

 野生動物や自然の保護をブランドコンセプトにする「エヴェックス バイ クリツィア」は9月、アニマルフリーの疑似ダウンやベスト、ペットボトルのリサイクル原料を使用した中わたアウターを展開する。

 ヒロココシノインターナショナルの「ヒロココシノ」は10月、再生ウール「オズミー」の天竺を提案する。オズミーは大津毛織のリサイクルウール生地で、エコマークを取得した原糸を使う。裁断残布を色ごとに集め、特殊機械でわた状に戻し、再度紡績した。

 イトキンの「クリスチャン・オジャール」は9月後半から、「持続可能な循環型ファッション」として、サステイナビリティーを訴求する。東亜紡織のオーガニックウール、オーガニックコットンを使用したインナーや羽織りアイテムを展開。内モンゴルで羊とカシミヤの交配で生まれたメンヤロンを原料に、無染色のニットコートも投入する。同ブランドはフェイクファーや合成皮革のジャケット、パンツなども打ち出す。

 「ジャンニ・ロ・ジュディチェ」は、ウール不織布「ラバラン」を中わたに採用した。ドイツのウール加工業、バウアーフリストッフェ社が生産。ウールにポリ乳酸を混ぜて特殊な加工技術で不織布にした。ウール原料はノンミュールジングウール。

 レナウンの「シンプルライフ」は、エコデニムを8月に投入する。再生ポリエステル、再生コットンを原料に、生産工程でも節水を心掛けた商品。同社は9月に向けてCSR憲章を策定中であり、サステイナブルへの踏み込みは今後も強まりそうだ。