中国・繊維アパレル企業の18年業績(7)/毛・麻紡績/増収も利益は苦戦

2019年05月22日(Wed曜日) 午後4時28分

 毛紡績8社と麻紡績3社の2018年通年業績は、9社が増収だったものの、3社が減益、2社が赤字と、利益面での苦戦が目立った。中国でウール製品の中高級市場が成長、世界的には麻トレンドが続いており、一部はその恩恵を受けているが、羊毛価格の高騰を中心としたコストアップの影響をカバーしきれていない。

 カシミヤ世界最大手で、エネルギー・冶金を主力とする顎爾多斯(オルドス)は、純利益が前年に比べ77・2%増の9億2338万元だった一方、売上高は238億5817万元で7・8%増えた。

 カシミヤ・アパレル事業の売上高は、17・9%増え33億5576万元。「ERDOS」など三つの自社ブランドの売り上げが堅調だった(期末店舗数は直営658店、加盟592店)。子供服ライン「ERDOS Kids」の展開にも新たに乗り出した。

 ウールやアクリルを原料とし、紡績から染色加工まで手掛ける鹿港文化は、売上高が47億7966万元で16・3%増えたが、純利益は8割減り0・56億元にとどまった。

 繊維事業の売上高は、8・8%増の30億8377万元。一方、粗利率が12・7%で前年に比べ1・3ポイント縮小したことで、利益は苦戦した。ウール価格が高騰する半面、製品価格は逆に下がったことで、粗利率が低迷した。

 高品質のウール、カシミヤ糸を展開する新澳紡織は、売上高が25万6631万元で11・0%増えたが、純利益は1・99億元で3・9%減った。商品別売上高は、精紡糸が12・3%増の17億5947万元、ウールトップが13・0%増の7億623万元となった半面、整理・染色加工は15・1%減の2116万元だった。

 ウール生地が主力の繊維事業と、エネルギー事業を手掛ける江蘇陽光は2桁%での増収増益だった。繊維事業の売上高は、17億7128万元で16・1%増えた。

 山東如意も大幅な増収増益。特に純利益は4割弱も増えた。主な事業別売上高は、毛紡績が4億6940万元で2・9%増、アパレルが7億9219万元で22・1%増。

 麻紡績の華昇と金達は、純損益がそれぞれ2761万元(前年は純損失8657万元)、1億201万元(同313万元)の黒字に転じた。

(上海支局)