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富士紡ホールディングス/受託生産拡大で利益重視/縫製品はECとOEM強化

2019年05月28日(Tue曜日) 午前11時7分

 富士紡ホールディングスの繊維事業は今期(2020年3月期)、紡績とインナー製品ともに受託生産を拡大し、引き続き利益率重視の姿勢を強める。インナー製品は流通構造の変化に対応するため事業会社のフジボウアパレル、アングルともに電子商取引(EC)を拡大する。

 同社の繊維事業の19年3月期業績は紡績とインナー製品などが振るわず減収減益だった。紡績・加工事業会社であるフジボウテキスタイルは和歌山工場(和歌山市)の染色加工事業が健闘したものの、国内の糸需要減退で大分工場(大分市)の紡績が苦戦。このため大分工場の紡績設備を縮小した。フジボウアパレルとアングルのインナー製品事業は主販路である量販店や百貨店の衣料品売り場縮小の影響やプライベートブランド(PB)との競争激化、一部不採算商権からの撤退を進めていることから苦戦した。

 こうした中、繊維事業は今期も売上高108億円(前期比6・5%減)、営業利益5億円(21・4%減)と減収減益を計画するが、前期同様に利益率を重視した運営に重点を置く。

 フジボウテキスタイル大分工場の紡績は設備再編で小ロット短納期への対応力を強化したことを生かすほか、受託生産の拡大で工場の操業度を確保しながら利益の拡大を目指す。和歌山工場の染色加工は産地企業との取り組みによる高付加価値加工へシフトが成功しており、こうした方向性を継続する。

 インナー製品に関しては引き続き量販店、百貨店での売り場縮小やPBとの競争激化の流れが続くと見込む。このためECや電話受注など新チャネルでは販売拡大を進める。フジボウアパレルは既に売上高の約10%がECとなっており、引き続き拡大を目指す。アングルも今期に自社ECサイトの改修を実施する。

 インナー製品は他のブランドとタイアップしたOEMやナショナルプライベートブランド(特定小売店専用ブランド)なども拡大し、利益率を確保しながら売り場縮小に伴う販売数量減少のカバーを目指す。