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旭化成/成長へ8千億円投資/3カ年の新中計始動

2019年05月30日(Thu曜日) 午前11時38分

 旭化成は、2020年3月期を初年度とする3カ年の新中期経営計画を策定、実行に入った。最終の22年3月期の連結業績目標を売上高2兆4千億円、営業利益2400億円に設定し、成長の原動力となる設備投資・投融資は3年間で約8千億円を計画する。持続的な企業価値向上を目指す方針で、26年3月期には売上高3兆円、営業利益3千億円以上を展望する。

 新中計「シーズプラス・フォー・トゥモロー2021」では、世界GDP成長率を上回る持続的な利益成長を志向し、営業利益率10%や純利益1800億円も20年3月期の計数目標。「エンバイロメント/エネルギー」「モビリティー」「ライフマテリアル」など5分野で成長戦略を加速する。

 29日に東京都内で会見した小堀秀毅社長は、「成長のための積極投資のスタンスは維持する」と強調し、前中計の約6700億円を大きく上回る設備投資・投融資額(M&A含む)を用意。世界経済は流動的であり、競争優位性を持つ分野への投資と将来の成長を見据えた投資の「どちらが最適か見極めて実施」する。

 パフォーマンスプロダクツ事業本部に再編した繊維事業については「引き続きコアであることに変わりはない」とし、モビリティーとライフマテリアルの2分野で伸ばす。モビリティーでは車室空間などの変化によって、人工皮革「ラムース」などで需要が期待できるとの認識を示した。

 新中計ではサステイナビリティー(持続可能性)にも目を向け、新設備の導入や設備運転の最適化よる温室効果ガス排出量の削減などに取り組む。

 中長期展望として25年度には売上高3兆円、営業利益率10%以上、売上高EBITDA率16%以上を目指す。「社内のコネクトが進み、投資の成果もこれから刈り取りに入る。16年度時点では25年度に営業利益1800億円を展望したが、計画が順調に推移したことで目線が少し上げられた」と述べた。