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クラボウ/TICの成果が着々と/新素材の開発など進む

2019年05月30日(Thu曜日) 午前11時49分

 クラボウが2018年4月に立ち上げたテキスタイルイノベーションセンター(TIC)の取り組みの成果が見えてきた。天然繊維とテクノロジーを融合した素材を商品化したほか、モノ作りの“見える化”も進んできた。今後の本格化に向けて、研究・開発をさらに加速する。

 TICは、「商品開発」「生産システム開発」「技術支援」を通して、繊維事業のモノ作りのイノベーションを図るため、愛知県安城市の安城工場内に設立された。紡績、織布、染色・加工、縫製の各工程の専門家25人が集まり、繊維の研究・開発や技術者の育成をはじめとする取り組みを深めている。

 進展を見せているのが商品開発。独自のノウハウと技術で原料(天然繊維中心)の改質を行い、機能性を持たせた「ネイテック」が誕生した。吸湿発熱や消臭、高吸放湿などの機能を、綿やレーヨンなどに与えられる。ウールやシルク、リネンへの応用、他の機能の付与にも着手している。

 一部20秋冬での展開開始(本格展開は21秋冬)に向けて商品化したのが「ネイテック ウォーム」。綿の風合いを維持しながら発熱機能を持たせることに成功した。糸で提案(販売は生地でも行う)が可能なため、インナー、靴下、セーターなど幅広いアイテムに活用できる。

 スマートファクトリー構想も着実な前進を見せる。モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)を活用し、モノ作りの見える化や自動化を目指すもので、「紡機へのセンサー取り付けや製織データの収集などが進んできた。現中期経営計画の3年間で実現」を目指す。

 TICの取り組みは、28、29の両日に東京都港区のテピアで開いた「2020クラボウグループ繊維展」で見せた。同展では徳島工場(徳島県阿南市)の地球環境負荷低減型のモノ作りや特殊三次元構造の中わた「エアーフレイク」、クラボウインターナショナルが展開する製品ブランド「パワーウオーキング」なども紹介した。